十五ノ怪−遊繰−（参） ページ5
ヤ「晴齋には言わないでね！」
「なんで？」
ヤ「面白いからに決まってんじゃん！」
そう言いながらヤヒコはしっぽを振る
ヤヒコは私とイツキが小さいときによく遊んでいた妖怪で
3人でよく外に出ていた
じゃあね！なんて言ってヤヒコは姿を消す
はぁ、いつまで続くんだ、このかくれんぼは
ヤヒコを探していると墓石に手を当てているイツキと会った
安「見つけた」
イツキはヤヒコを見つけた
その奥には禅子とモジャくん、さっき着いたのだろう芦屋くんがいた
ヤ「あーあ、見つかっちゃった」
芦「墓石が動いた！？墓石がしゃべった！？」
安「芦屋？」
イツキが芦屋くんに気づき声を出す
そのとき、イツキが煙に包まれる
ヤ「さすが晴齋、見つかっちゃった。でもこれはちょっと簡単すぎたか♪」
ヤ「あれ？君、今来たの？遅いよー！」
芦「ちょうどかくれんぼの決着がついたんですね。良かった！あとは禅子の痣を消してもらうだけ･･･」
ヤ「もう一回」
芦「え？」
ヤ「もう一回だ♪」
ボフッと音を立ててヤヒコはまた姿を消す
芦「逃げた！？どこ行った！？見つけたら痣を消すって言っただろ！！」
禅「アタシが0回、モジャが2回、安倍とAが20回以上」
芦「ん？」
禅「化けて隠れたあの狐を見つけ出した回数」
禅「見つけても『もう一回』って言ってやめないんだよ。それで安倍とAが千本ノック状態になってるんだ」
と言って、私達を指す
何回やったら気が済むの･･･
芦「そういえば安倍さんと神山さん、あの狐のこと思い出せました？」
安「いいや、全く」
「私もー。あともうちょっとで出てきそうなんだけどね」
嘘ついてごめん
さっき思い出した
芦「お二人はどうやって隠れてる狐を探し当ててるんです？何かコツとかありますか？」
「気配？」
芦「気配！？」
安「コツなんてねぇよ。墓地を歩き回って近づいていくと若干気配でわかる」
芦「なるほど、墓地を･･･。ふーん」
沈黙が流れる
芦「誰かオレと一緒に回らない？」
イツキ、私、芦屋くんと禅子、モジャくんに分かれて探すことになった
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作者名：まるすけ。 | 作成日時：2020年2月18日 19時
