二十三ノ怪ー紫陽ー(弍) ページ34
芦屋くんは、今気づいたようで顔色が青ざめていた
芦「あ、安倍さん・・・神山さん」
こちらに助けを求める芦屋くんに私は苦笑いするしかなかった
禅父「お?腰の痛みが消えた・・・!?」
芦屋くんがヤヒコを抱き上げ、禅子父の腰が軽くなった
禅子父は立ち上がり、芦屋くんを見る
芦屋くんは禅子父に怯み、ヤヒコを離した
ヤヒコがこっちに向かって走ってくる
ヤ「Aー、おんぶして!」
「いいよ、こっちおいで」
ここで駄々を捏ねられても困るので、仕方なくヤヒコをおんぶする
一方、芦屋くんは禅子父にとんでもない誤解を受けていた
見かねた禅子が芦屋くんに助け舟を出す
禅「お父さん、あのね。実は花繪、霊感があるの」
え、それで納得するの?
禅子は続ける
禅「お父さんの背中に取り憑いてた幽霊を花繪がとってくれたから腰の痛みが消えたんだよ・・・」
禅子父が一瞬固まり、芦屋くんに尋ねる
禅父「幽霊?」
禅子父は芦屋くんを見る
禅父「おおおおお前ッ・・・幽霊が見えるのか?いるのか今ここに!?しかもアレか?お・・・俺の腰に憑いてたって!?」
今度は禅子父の顔色が青ざめていた
芦「えーーっと、ちょーーー憑いてましたよ」
芦屋くんは禅子の嘘に乗っかり肯定する
それを聞いた禅子父はビクッと体を揺らした
すると、隣にいた禅子が話した
禅「お父さんね、自分に全く霊感がないからこそ君が悪くて苦手らしい」
安「よくそれで僧侶になったな・・・」
禅子父は芦屋くんに幽霊がいないか確認する
禅父「お前・・・今度
芦「・・・はい?」
またあらぬ誤解を受けてしまったみたいだった
禅子父は除霊の依頼を芦屋くんに頼んでいた
芦屋くんは私たちに助けを求めるが、あそこまでいくとどうにもできないので聞こえてないふりをする
隣の禅子を見ると、芦屋くん達の方を見つめていた
ヤ「あれー、禅子?珍しいね。嬉しいことでもあったの?」
ヤヒコは口角を上げて、禅子に問いかける
禅「うん。ちょっとね・・・ちょっとだけだけど、お父さんと花繪がね、仲良くなってよかったなぁって」
微笑みながら言う禅子
再び芦屋くん達を見ると禅子父が芦屋くんに詰め寄っていた
禅「それよりも・・・禅子とここで何してた?」
詰め寄る禅子父に
「そ、そうかな?」
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作者名:まるすけ。 | 作成日時:2020年2月18日 19時