十五ノ怪−遊繰−（弐） ページ4
禅「今はダメなの」
狐「何で！」
禅「アタシたち、これから授業があるから」
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
禅子が言うのと同時にチャイムが鳴る
この妖狐に気を取られてすっかり忘れてた
狐「じゅぎょー？そんなの知らないよ！遊ぼう！」
関係ないといった様に駄々をこね続ける
禅「ダメ」
安「俺が聞くのも何だが･･･。何でだ？」
禅「授業中にうろついたらこの
「確かに」
芦「確かに隠れながら鬼やるとか忙しすぎるな」
禅「だから、アタシたちと本気で遊んでほしいなら放課後までうちの寺で待っててよ。帰ったらいっぱい遊んであげるから」
妖狐がええーなんて言うものだからまた駄々をこねるのかと思いきや
狐「分かった」
安･芦･貴「(分かったんだ！？)」
思ったより物分かりがよかった･･･
狐「それじゃあ、また後で」
安「お前、名前は？」
安「悪いがお前に見覚えがない。だが、名前は覚えがあるかもしれねぇから」
狐「僕の名前？自分で思い出しなよ、晴齋」
その瞬間、妖狐は姿を消した
安「いまいち目的が分かんねぇが、どうも隠世へ祓って欲しい訳じゃなさそうだな」
芦「確かに、ただ遊びたいだけみたいでしたもんね」
「早くかくれんぼ終わらせて禅子の痣消してもらわないとね」
安「だな」
禅「それじゃあ、授業が終わり次第
−青流寺−
只今、イツキ・禅子・モジャくん・私の４人(３人と１匹)で妖狐を探し中
芦屋くんは担任により資料作りに駆り出され途中参加です
あ、いた
「見ぃつけた」
狐「あーあ、見つかっちゃった。もう一回！」
さっきからこのやり取りを何回もしている
学校が終わった後、私達は青流寺に来てからずっとかくれんぼをしてる
一回で終わるのかと思いきや、見つけたらもう一回と隠れ始める
私はかくれんぼをしながら自分の記憶を探っていた
前にも同じようなことがあったような気がして仕方がないのだ
なんだっけ、えーっとー
あ、思い出した！
「ねぇ！」
狐「なぁに？A」
「あなた、
ヤ「思い出してくれたんだ！もおー、遅いよー！」
「しょうがないでしょ。昔は子供姿だったんだから」
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作者名：まるすけ。 | 作成日時：2020年2月18日 19時
