二十ノ怪ー葷燻ー(壱) ページ19
担「よし、じゃあ解散！寄り道せずに帰れよー」
中学生にかけるような言葉を残し、担任は教室を去っていった
ク1「Aちゃーん、掃除ー」
「はーい！」
安「じゃあ、俺ら先に屋上行ってくる」
「うん、わかった。掃除終わったらいくね」
イツキたちと別れ、友達と床を掃きながら駄弁っていた
ク1「気になっていたんだけどさ、Aちゃんって、安倍くんと付き合ってるの？」
「え！？なんでいきなり･･･」
ク2「前までもよく一緒にいたけど、最近なんか近くなったなーってうちらで話してたんだよね」
「そうだったんだ」
ク1「てことでどうなの！？あまり話聞かないから気になってたんだよね〜。二人って確か幼なじみなんだよね」
女の子と絡まない訳じゃないけど、どうしてもイツキや芦屋くんと一緒にいるためあまり話す機会がないからといってどんどん質問攻めにされる
「一応、まぁ、付き合ってる･･････かな」
私がそう呟くと2人は「きゃー」っとはしゃぎ出した
「どっちから告白したの！？」とか「どこまでいったの？」とか次々とくる質問に
私は恥ずかしくなって、強引に話を終わらせた。
「ほら、早く掃除するよ！帰れないんだから！」
私がそう言うと、2人はニヤニヤしながら掃除を再開した
その内の1人が男の子に近づき、肩に手を置いて何か話していることに私は気づかなかった
掃除も終わり、私は駆け足で屋上に向かった
屋上のドアを開けると、芦屋くんは誰かと電話をしていて、イツキはモジャくんをビーチボールの上に乗せて遊んでいた
「イツキ、もしかしてもう終わった？」
安「あぁ、A。掃除終わったのか。いや、禅子から電話がかかってきたから中断してる」
「そうなんだ」
グラグラなりながらも上手くボールに乗るモジャくんを見ていた
芦「え、ヤヒコが大変って？」
昔馴染みの名前が聞こえてきて、私たちの視線が芦屋くんに向く
芦「うん、うん、わかった。ちょっと待ってて」
芦「安倍さん！禅子から今すぐ寺に来てほしいっていってるんですけど」
安「すぐいく」
私たちは、急いで禅子の元へ行った
インターホンを押し、禅子を待つ
ガラガラと音を立てて、中から出てきたのは禅子ではなく、禅子父だった
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作者名：まるすけ。 | 作成日時：2020年2月18日 19時
