良かったな。 ページ38
Aは妊娠７ヵ月を迎え、久しぶりにQuizKnockのオフィスに顔を出していた。
俺は無理しないでと言ったがAは皆から結婚祝いのお礼を言いたいからと一緒に行くことになった。
「皆さん、お久しぶりです。それに伊沢くんも」
「ついでみたいに呼ぶなよなっ！お腹大丈夫か？」
「うん、大丈夫。あと結婚祝いありがとう。さっすが社長だけあって凄かったね、拳さん」
「そうだね、ありがたいね」
「け、けけけ拳さん！？うわぁ、Aお前福良さんのこと拳さんって呼んでんの！？」
「いや、旦那さんですから。苗字で呼ばないでしょ、普通」
「そっか。旦那を福良さんって呼んでるのも違和感感じるよな…」
「あはは。別に俺はどっちでも良いけどねぇ」
「良くないと思うけど？」
河村が俺らに気付いてやって来た。
Aの様子を見て俺にこっそり話しかけてきた。
「良かったな、パパさん」
めちゃくちゃ照れてしまった。
河村は特別な意味はなく言ったんだろうけど。
俺、パパになるんだよなって実感する。
「ん？河村さん、拳さんに何言ったの？」
「何も」
Aは暫くの間皆と会話をして過ごした。
山本にお腹を撫でられ、こうちゃんは胎教ソングを歌ってくれた。
須貝さんは赤ちゃんの名前の画数を調べてもらったりした。
自宅に戻るといつもより楽しかったのかスグにAは眠ってしまった。
Aなお腹を触るとビクッと赤ちゃんがお腹を蹴った。
「あっ、蹴った」
俺たちの愛の結晶が生きてるって感じた。
そして月日は流れて妊娠１０ヵ月。
そろそろ出産予定日が近づいてきた。
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作者名：*ゆ う* | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月28日 12時
