【QK】弐・プロデューサーと君と時々赤ちゃん【fkr】 (ページ23)

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堪らないよ。ページ23

お茶を出してくれた母さん。
頂きますとお互い同じタイミングで一口飲む。

「お兄ちゃんね、出張が思ったより早く終わって東京に戻れるんですって。今日拳たちがここに来るって言ったら、明日拓実を引き取りに寄るって言ってたわよ？」

「えっ、そうなの？聞いてなかった」

「だって昨日のことだから拳には言えてなかったんじゃないかしら？それと、女の子を連れて来るなんてそういう関係なの？」

「いやらしい言い方しないで。そうだよ、Aさんは俺の大切な彼女。今一緒に暮らしながら拓実の面倒をみてるんだ」

「道理で拓実が懐いているわけだ。拳に彼女ねぇ…Aさん、拳と一緒にいてくれてありがとうございます」

「あのっ、私はそのっ、福良さんと一緒にいれて、傍にいれて幸せですっ、」

「もう結婚の挨拶？緊張しなくても大丈夫よ」

「けけけ結婚ですかっ！？」

Aさんの焦りっぷりに驚いた拓実はAさんの腕を擦り抜けて俺の膝にやってきた。
抱っこしてやると俺の眼鏡を外そうとする。

「拳にも懐いてるわね、拓実。２人とも拓実を通して大人っぽくなったんじゃないの？」

「そうかも。将来のこととか考えるようになった。母さん俺さ、Aさんとこれからも一緒に暮らしたい。すぐって訳じゃないけど結婚したいんだ」

「福良さん…？あっ、そのっ…わ、私も拳さんの傍に居たいです」

初めて下の名前で呼んでくれた。
プロポーズ、２人っきりの時にまた言うから。
今俺の方が幸せで堪らないよ。

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