お誘いがきた。 ページ7
それから日にちは経ち、僕はというと一日置きにAさんにダイレクトメッセージを送っては返事が来てそれを楽しむ日々。
毎日送るとさすがにまずいかなって。
恋は駆け引きって言ったもんだけど僕は勇気がないだけ。
ピコンと鳴る通知音。確認すると
〈 Aさんからダイレクトメッセージが届いています〉と表示されていた。
今日僕は送っていないのにAさんからメッセージがあるだなんて。
Twitterを起動しダイレクトメッセージのアイコンをタップする。
【河村さん、謎解きイベントとか興味ありませんか?福良くんからチケット貰ったんですけど福良くん、その日会議があるから河村さん誘ってみなって言われたので…良かったら一緒に行きませんか?】
めちゃくちゃ嬉しい…これって誘われてるよな、デートって解釈でいいんだよね?
待てよ、福良くんから河村さん誘ってみなって言われた…?
僕の視線の先には黒縁眼鏡をかけたパズル王がいる。こっちの視線に気づいたのかニコリと笑って手を振ってくる。
僕はお前の彼女か、こら。
「河村、そんな怖い顔して俺見つめてるなんてどうしたの〜?」
「…心当たりあるだろ」
「えー、めちゃくちゃあるけど」
「つまりお前がAさんに僕を誘えって言ったんだな」
「チケットあってその日行けないのはホント。河村誘ってみたらって言ったけど決めたのはAだから。俺は提案しただけ」
行くの?行かないの?って福良が迫ってくる。そんなの決まってるじゃないか
「行くに決まってるだろッ!!」
***
そしてデート当日。
僕はお洒落とかそういうの全く分かんないから後輩コンビが服装選んでくれた。
あの二人めちゃくちゃ楽しそうだったからあとでとんでもないクイズだしてやろ。
福良はAさんの好きな話題とか好きな異性の仕草とかを教えてくれた。
話題はともかく、なんでお前は好きな仕草とか知っているんだよ。
約束の時刻まであと30分。
スマホを見るとこうちゃんや山本らがLINEで【河村さん、デート楽しんできてね!】とメッセージを送ってくる。
とりあえず落ち着け心臓。
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作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月3日 20時