第87話 ページ44
治「良かったぁ…！」
飛びついた私を治は軽々しく受け止め、
立ち上がってポンポンと背中を撫でてくれた。
花束が潰れないように気をつけながら、私もギュッと治にしがみつく。
その後に治は私から離れると、
治「左手出してや。」
私の左薬指に綺麗なその指輪をはめてくれた。
「ぴったり…！」
太陽に反射して、リングに埋め込まれた小さなダイヤモンドがキラキラと光る。
「私、今、人生で一番幸せかも…！」
そんな幸せに浸っているのも束の間、
後ろから友達たちの声が聞こえた。
友「おめでとAー！！！！！」
友「思わず黙って聞き込んでもーた！」
「おめでとーーーー！！！」
「花宮さんクソーーー！！！」
「いやもう花宮さんちゃうって！」
「美人羨ましいぞクソー！！」
「俺らのアイドルがぁ！！」
ちらっと後ろを振り返ると、卒業生やその保護者やらがの人だかり。
ちょっとまて、誰か暴言吐いたぞ。
治「俺らのアイドルってなんやねん。俺のAや。」
侑「なんか、俺まで泣きそうや…。」
治「なんでやねん。」
「フフッ！ありがとう治。侑さんも。
私、2人に出会えて良かった！」
侑「せや、俺がおらんかったらこうなってへんかったんやで。」
治「いーや、お前スキャンダルなんて起こしよって迷惑しかかけてへん！
けど、まぁありがとうな。」
侑「へ。はっ！？」
治「卒業式でみんなとお別れしとるとこ邪魔してごめんな。みんなのとこ行ってきや！」
侑「せや！Aちゃん保護者来ーへんのやろ？俺らが保護者になったる！」
「いやいやいや保護者ではないでしょ！」
2人に見送られ、私は友達たちのところへ戻った。
左手には指輪が輝く。
友「公開プロポーズごちそーさん！」
友「お幸せになぁ〜！結婚式呼んでな！」
友「私らの中でAが一番結婚早かったね！」
「へへっ！ありがとう！」
さっきまで空いていた手には花束を抱え、またみんなで写真を撮る。
ちゃんと指輪も写るように。
私、兵庫の大学に来て、おにぎり宮でバイトして、治に出会えて、本当に良かった。
あの日、スーパーでおにぎりの具何が良いかなんて聞かれたこと、まだ鮮明に覚えてる。
あの時はまさか、この人と結婚するなんて思っただろうか。
大学4年間、私と関わってくれたすべての人に感謝だ。
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ちかな(プロフ) - とても良かったです…素晴らしいお話でした！！！よろしければ番外編も見たいのでパスワード教えていただいてもいいでしょうか？あの続きを読みたいです！！ (6月6日 11時) (
レス) id: 94bbb03075 (このIDを非表示/違反報告)
ごま吉(プロフ) - 凄く面白いです！ですが68話のところ名前が(がないせいで変換されてないのが気になりました……！) (2021年11月10日 11時) (レス) @page25 id: 162c50cd7b (このIDを非表示/違反報告)
ayee(プロフ) - 番外編めちゃくちゃ見たいです！ パスワード教えてください。お願いします！ (2021年9月4日 9時) (レス) id: 3db7910b34 (このIDを非表示/違反報告)
えるる(プロフ) - 治ぅ…幸せになってよかったです！素敵でした！番外編私も見たいのでパスワード知りたいです。。ご検討お願いします (2021年8月28日 2時) (レス) id: dae120511d (このIDを非表示/違反報告)
もちーず - あの、番外編短編集のパスワードを教えて欲しいです。身勝手な願いですが、お願いします！ (2021年8月8日 20時) (レス) id: abd0311f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たたねんこ | 作成日時：2020年5月1日 12時
