おにぎり宮でアルバイトするお話2【宮治】

第57話 ページ11

「えーと…」





実「Aちゃんクリパ！！！！しよ！！！！！」



治さんの横からひょこっと顔を出した実さん。








「は…？」








あれ、治さんと実さんデートじゃないの？








治「は？デート？俺と実ちゃんが？

なわけあるかい。

実ちゃんは、俺の母ちゃんの姉ちゃんの旦那さんの…」




実「めんどいわ！治さんとは親戚やで！」







親戚？！








え、ちょっとまって。


私なんか色々勘違いして…







「え、でも、閉店後、楽しみ…って…


あれ？」





治「なんや、Aちゃん、その会話聞いとったん？」







・





治『そんで、今日の閉店後、ほんまにクリパするん？
するんやったらおにぎりケーキ作るで。』


実「Aちゃんが夜暇だったらしましょうよー。おにぎりケーキて、治さんらしくてそれ、いいですね！楽しみになってきた！」






・






え、それ、そんな会話だったの…？




勝手にデートなのかの勘違いして、モヤモヤしてた自分が恥ずかしくなってきた。




実さんが社員なのも身内だから？

後から聞いた話だと、最初はお手伝いしていただけだけど気づいたら社員にされていたらしい。

それに実さん婚約者いるだとか。
クリスマスイブも彼氏さんは仕事だとか。



私はなにを不安になっていたんだろ。






そしてこの後、予定なんかあるわけない。

なんなら明日のバイトまでなにもない。







賄いが少なかったのはそういうことだったのか。






「空いてます…！！」



　



ガラガラっ…！！！



私が返事したのと同時に、店の扉が勢い良く開けられた。





侑「サム！！！！兵庫帰ったきたったで！！！

クリスマスおにぎりケーキあるんやろ？！」






治「うわ、ほんまに来よった。」

「うわ、久しぶりに生で見た。」





侑「うわってなんやねん！年末帰省や！」








・








侑さんも来たところで、治さんが作ったおにぎりケーキ(普通のケーキだけど勝手にそう名付けただけらしい)を囲んで、

治さんはサンタの帽子、私はトナカイのカチューシャつけて、




侑「ほんじゃ！メリクリ！！！」


実「カンパーイ！」


コツンとグラスを乾杯した。




治さんも侑さんも実さんも、飲むのはビール。

私はお店のコーラをもらった。





なんか、私、やっぱり、子供…？








侑「ビールにケーキは合わへんわ！」

治「黙って食べや。」



ちなみにコーラにケーキも絶妙。


太りそう…

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