飲み込みが早い ページ21
私は再びアルベドの所へ来た。昨日急いで部屋を飛び出してしまったから謝らないとと思ったのだ。
ノックをすると、中から許可が降りたので入ると今日はまだ実験をしていないのか部屋は昨日のままだった。
「どうしたんだい、A?」
アルベドは机の上に置かれた花瓶をスケッチしていた。私でもあまり目にすることがない珍しい花だ。
結構危険な場所に咲くため、花言葉は「君のためなら命も惜しくない」みたいな感じだ。つまり結局は「愛してる」ってこと。
「昨日のことを謝りに来たの。昨日、軽く挨拶はしたけど急いで部屋を飛び出しちゃったから」
するとアルベドは、
「謝ることなんてないよ。でも、理由は気になるかな。話したくないなら話さなくてもいい。詮索はしない」
どうやら気にしていないようだったので良かった。私はアルベドに昨日のことをほぼ全て話した。
ウェンティが風神であることは一応隠しておいた。あと自分が好かれやすい体質だということも。
アルベドは神の目を持っているからもしかして…ということがあるかもしれない。それにたまに距離感バグっているし。
あ、別にアルベドが嫌とかそういうのじゃなくてただ恋愛にまだ興味がないからどうしたらいいか分からないのだ。
「なるほど。愛の神というのはボクも初めて知った。でも、君に相応しいと思う」
「ありがとう、アルベド」
アルベドはすんなりと受け入れてくれた。きっと彼自身も変わった存在だからだろうか。
「ところで」
アルベドが急にそう言い出した。
「君は昨日薬に対して耐性を持っていると言ったけどそれは薬草だけであって錬金術で作った薬なら効果があるんじゃないかと思ったんだ。
そこで1つ薬を作ってみた。材料に全く薬草を使っていない。出来れば飲んでほしい」
げ、もうバレた。あれで一生乗りきろうと思ってたのに。流石アルベドと言ったところか。
私が首を横に振ろうとするとアルベドに追い討ちを掛けられる。
「飲んでくれたらきっとスクロースが喜ぶ。彼女のリクエストで作った薬なんだ」
怪しい薬は飲みたくないけど、スクロースがリクエストした薬なら大丈夫な気がしてきた。まぁ命には絶対に関わらないだろうから。
「飲みます」
私は意を決して飲んだ。
419人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「原神」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
宇琉夜ハル(プロフ) - ケモ耳と花言葉でファデュイです (2023年2月15日 16時) (レス) @page22 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
翡巫女(プロフ) - けんとさん» ありがとうございます!璃月終わったらちょっとドラスパ入りますが、その後稲妻に行くので楽しみに待っていて下さい! (2022年8月17日 20時) (レス) id: 85bbdde210 (このIDを非表示/違反報告)
けんと - こんにちは、夢主ちゃん可愛いですねぇ私ならセコムになってますよ。性格良いですし雷電将軍とかにも好かれてそう、見るたびワクワクしちゃいます。 (2022年8月17日 17時) (レス) @page46 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
翡巫女(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございます!これからも頑張って書かせていただきます! (2022年8月10日 22時) (レス) id: 85bbdde210 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな(プロフ) - 初めまして!こういう作品めっちゃ好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2022年8月10日 10時) (レス) @page36 id: 9150cee976 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翡巫女 | 作成日時:2022年7月17日 16時