【原神】神の目を失っただけのはずだった

身に覚えしかない ページ19

「つまり私が今の『愛』の神ということ?じゃあセレスティアに足をつけただけで神になれたってこと?まさかウェンティの突風も先代に仕組まれていたとか…?」

　色々と疑問が沸いてくる。しかし、ウェンティにも分からないらしく、首を横に振った。

「詳しいことは僕にも分からないけど君が愛の神になったってことだけは確実に言える。

　今思えば君は彼女の雰囲気と似てるし、A、身に覚えはない?誰かに恨まれたことはあったかな?」

　そういえば、ない。同業者にも恨まれたことない。それは私が医学の祖であるからかな。

　魔物に攻撃されたことないな、そういえば。アビスは関わったことないから分からないけど、少なくとも今のところ攻撃は受けていない。

　ファデュイとの関係はむしろ良い。執行官達は時々部下に無茶させるからそこそこ治療に訪れる。弟子は誰も行きたがらないし。

　執行官達との関係も良い。ファデュイに入らないかと誘ってくるが。まぁ断るけど。

　時々キツい言葉を言われるが、それは素直じゃないだけってことしかない。特にどっかの杏仁豆腐大好き仙人とか。

　身に覚えしかない。今思えばここまで人に嫌われないなんて不自然すぎ。鳥肌立ってきた。

「身に覚えしかないよ、ウェンティ」

　するとウェンティは少し真面目な顔をして言った。

「君は神になったことでこれからもっと好意を向けられるようになるかもしれない。特に神の目を持っている人達はね。

　嫌だったらきちんと断るか、逃げるか、僕が今から君にプレゼントする力を使うかするんだよ」

　確かにセレスティアから落ちたあとからディルックとアルベドが何か変わったような気がする。ガイアは前からあんな感じだったけど。

　で、ウェンティからのプレゼントとは一体何なのだろう。

「A、目を閉じて。僕が良いって言うまで開けちゃ駄目だからね」

　ウェンティの指示通り目を閉じる。一体何をプレゼントされるのだろう。

　そんなことを考えていたら、額に何か柔らかいものが触れる。まさか…唇?

　でも目を開けちゃダメって言われているから開けそうになったけど我慢した。

「開けて良いよ」

　目を開けると嬉しそうな顔をしたウェンティが目の前にいた。

「君に風元素の力をプレゼントしたよ。困ったら使ってね」

プレゼント→←神の後継者

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