Multicolored box

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「 あー！！！もう悩むの疲れたしハッキリさせたいし言うわ！ 」

『 お…おう… 』

「 何で寝言で何回も俺の名前呼ぶの？好きって何？北山も俺と同じ気持ちってことでいいの？ねえ⁈どうなの⁈ 」


えー！！！ちょっと待てちょっと待てお兄さん(苦笑)


名前何回も呼んでただぁ⁈しかも俺が好きって言ったの⁈んで俺と同じ気持ちってどゆことー⁈


『 あの…藤 ヶ 谷さん…？ 』

「 はい、何でしょう北山さん 」

『 あの…えーっと…その…俺と同じ気持ちって…？ 』

「 こんなタイミングで言うつもりなかったんだけど仕方ないね…俺は北山のことが好きです。北山は鈍感だから気付いてないだろうけどちゃんと恋愛対象としての好きね 」

『 うぇっ⁈マジか⁈いや！嘘だろ！どっかに隠しカメラでもあるんだろ⁈ 俺はそんな嘘に騙されねーぞ！ 』


あまりに突然で受け止めることなんて出来ない俺


部屋中をキョロキョロ見渡してから視線を戻せば、そこには眉を下げて悲しそうな表情をしてる藤 ヶ 谷


あー…嘘でも冗談でもないんだ。


だってコイツはいつでも真っ直ぐだから…人の気持ちを弄ぶようなこと言うはずない。


それなら俺も素直になっていいのかな…？この気持ち伝えてもいい…？


『 藤 ヶ 谷ごめん…お前が嘘なんてつくはずないよな…。藤 ヶ 谷…俺もお前のことが好きです。名前呼んだのも、好きって言ったのも多分お前のこと考えながら飲んでたからだと思う… 』

「それ本当…？俺と同じ好き…？ 」

『 あぁ…俺をお前の恋人にしてくれるか？ 』

「 もちろん！やっと願いが叶った！嬉しい！これからよろしくね！ 」


久しぶりに見た満面の笑みの藤 ヶ 谷が可愛くて堪らなくて、思いっきりぎゅっと抱きしめてやった。


付き合い始めてから半年くらい経った頃に藤 ヶ 谷から聞かされた衝撃的な話をみんなにも教えてやろうかな(笑)


2人が素直になれたのは全部マスターのおかげ。


あのBarが気になっちゃったのも、


あの日たまたまあの店に俺が行ったことも、


俺が酔い潰れて寝ちゃったことも、


ぜーんぶマスターの仕業で


想いあってる2人を素直にさせるほんの少しの魔法


＝(イコール)


素敵な魔法で幸せを増やしたいって意味が込められてるらしい…


想い ＋ 想い ＝ 幸せ


この方程式が増えますように。。。









薄暗い階段を降りて、長い廊下を歩いた先のBarには魔法使いがいるらしい…

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