【茅ヶ崎至】都合のいい妹【摂津万里】

都合がいい…３ ページ4

無事、全アプリのLP消費を終え、ちらりと妹を見る

周りを警戒してるせいか、いつもより目付きが悪い…


至「A、終わった」


そう一言告げれば、全てを理解して、避難させておいたコーラを俺の方に寄せてくれる。


「兄さん…さっきの人、こっちずっと見てるみたいなんだけど…。」

至「さっきの人？」


妹が窓の外を眺めているため、俺も自然と視線を外に向けた。

そうすると、先ほど俺に笑みを向けた女性がこっちを見ていて、また目が合った


面倒なことになる気がする…

「兄さん、飲み終わった」


ああ、やっぱり察しがいい…

このカフェを出たい、なんて思えば速攻で察して飲み物を飲んだ


至「いい子、じゃ行こうか」


ニコリと笑えば、妹も微笑み返してくる

カフェと言えど、2人で入れば千円はかかる

千円もあれば石が幾つ買えると思ってるんだ…。


なんて不満はない、当たり前だ、妹が出すのだから

俺のゲームに、趣味に支障が出るようなことはしない

俺がそう教えたから


_その方が都合のいい妹になる_

_妹なら、彼女なんてことを考えてるそこらへんの女とは違って面倒なことにはならない_


至「妹って、便利だわ」


今日の俺は機嫌がいい

機嫌がいいから、もう一つ物件を探そう

手早く端末で付近の不動産を探しだす、当然妹が

不動産をみつけ、その場に移動すると、妹が顔を歪めてこちらを見た


「…兄さん、さっきの劇団、まだいる」


ピンク髪に藍色の髪のメッシュ、茶髪…やばい集団に出くわした

生憎、俺の下半身あたりに選択肢なんて出てこない

コマンドだって出てこない


劇団をスルーして、不動産のチラシを眺める


至「あー…ここも、微妙…」

「…ユニットバスは、兄さん嫌だもんね」


ユニットバス以外は俺の理想なんだけど…

ユニットバスは好きではない


「ないね」


苦笑を向け、“家帰ってピザでも食べよう”と誘う妹…。

きっと今日のピザはそれなりに美味く感じるだろう…。何せ妹の手作りなのだから


俺の妹は本当に、都合がいい




ｰｰｷﾘﾄﾘｰｰ

ランキング入り、誠にありがとうございます。
作者自身が専門学生ゆえ、更新ペースは遅いですが、これからもお付き合いのほど、よろしくお願いします。

MANKAIカンパニーとの接触は次のお話で

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