【完結】マネージャー×SnowMan⑥ (ページ3)

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side FUKAZAWA ページ3

彼女と一緒に空を見上げる。

あの時はどうやって告白しようかなって
必死だったなー。

今回も、どうやって言おうか必死なんだけども。

俺はポケットにある箱をコロコロと転がしている。
変な汗出てきた。

前は白い浴衣だったな。
今は俺がプレゼントしたスーツを着ている。

あの時よりも大人っぽく綺麗になった彼女の横顔を
見ながらも、終わるタイミングを確認している。

しばらくして、花火が打ち上がり終わった。
少しだけいた人はみな帰宅する。

『なんだか、色々と思い出しちゃった。綺麗だったね。』

「うん。ほんとに、、、。あのさ。」

『ん？』

俺は彼女の前に箱を差し出す。

『えっ、、、？』

「前から、考えてた。ドームツアー終わったら言おうって。今日ちょうど付き合って15周年だからさ。あの時も友人から恋人に関係が変わったけど、今度は恋人から家族に関係を変えたいんだよね。」

『、、、。』

喜んでくれるかな、そう思ってたのに、
彼女の顔は困った様子で。

「嫌、、、だった？」

『違うっ。ほんとに嬉しいの、、、。だけど、、、。』

「、、、とりあえず家に帰ろうか。」

泣いてしまい、話ができる様子のない
Aの手を引いて、タクシーで自宅に向かう。

彼女の手に渡っていると思っていた婚約指輪は
俺のポケットに再び戻ってきてしまっている。

お互い無言の中、自宅に着いた。

それでも泣き止まないAに、
どうしたら良いか分からなくなってきた。

「ごめん。とりあえず話聞かせて。」

『、、、あのね、本当に嬉しかった。辰哉からプロポーズされたこと。』

涙を拭いながら話す彼女の言葉に
特に嘘偽りは無さそうだ。

「うん。」

『だけど、マネージャーとしての自分の立場とか、今の状況とか色々考えちゃった、、、。』

今、事務所が大変なことは俺達タレントも
なんとなくは理解している。

だけど、それ以上のことをきっとAは
知っているのかもしれない。

『今、この状況で結婚するのは、よくないと思う。』

「そう、、、だよな。」

自分自身の気持ちで突っ走ってしまったことを
少しだけ後悔する。

『でも、、、本当に嬉しかった。だから、もらってもいい？』

「、、、！もちろん。」

俺はポケットから箱を取り出して、
彼女の指に指輪を通す。