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14話 ページ14

「はいよ。ちょっと待たせちゃってごめんねぇ。」

「い、いえ…!ありがとう、ございます…!」



Aはいくつかの包装された髪飾りの入った紙袋を大事そうに抱えると、お婆さんにお礼を言って無一郎の元へ戻った。



「ごめんね、待たせちゃって…。」

「全然大丈夫だよ。Aを待つ時間すら僕にとっては至福のひとときだからね。」

「至福…?」

「あ、気にしないで。」



無一郎はAといるとうっかり心の声がだだ漏れになってしまうことが多いらしい。(当社調べ)

それだけAといる時は穏やかで安心した気持ちでいられるのだろう。



「そう言えばね、これ、むいちゃんに。」



Aは紙袋から先程包装して貰った包みをひとつ取り出すと、無一郎に差し出した。



「今日のお礼…で…。」



Aは下を向いて気恥しそうにもじもじとしていた。

もちろん、無一郎の息の根を止めることが容易いくらいに可愛らしいものだった。
危うく本気で柱という戦力が一人減ってしまうところだった。



「あ、ありがとう…。」



無一郎も恥ずかしそうに、それはそれは大事そうに包みを受け取る。



「中身、見ても良い?」

「う、うん…。」



無一郎が包みを開くと、そこには先程Aがむいちゃん(無一郎)に似合うね、と言っていた髪飾りが入っていた。



「本当に貰っちゃって良いの?結構高そうだし…。」

「全然値段は高くなかったから気にしないで。
…私は、むいちゃんに受け取って貰えたら、嬉しい、な…。」

「ん''」



あんまりにもAが可愛いものだから本気でどうにかなってしまいそうだ、と無一郎は心の中で零した。


心臓が射抜かれてしまったので左胸に穴が空いていないかさっと確かめる。

あ、良かった。物理的には大丈夫だ。



Aからしたらただのお友達になった証なのかもしれない。
それに、絶対に自分は彼女から恋愛対象としては見られていない。



そんなこと、わかっているけれど。



好きな女の子から貰ったものなら何だって嬉しい。例え、女の子の使う髪飾りでも。


無一郎はぎゅっと、大事そうに髪飾りを手に取ると、はにかむようにして微笑んだ。



「ありがとう。一生大事にするね。」

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ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス -  うわぁぁぁぁぁぁぁあん!無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて嬉しい限りでございます!最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です!完結おめでとうございます!(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて光栄の極みでございます…!本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月23日 20時

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