36.大丈夫 ページ37
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季節は夏。
木々も鮮やかに揺れて、花びらにのるシズクが美しい
ガラガラ…と病室のドアが開けられる音。
「すばるっ？」
大『ごめん、俺。』
「…あ…」
花束を持った大倉くんが。
大『花、持って来たんやけど…すばるくんのが先やったな。』
この前来たとき萎れてたから。って。
別にいいのに…。
「すばるは、来る時必ずお花…変えてくれるから
昨日、変えてくれた。」
大『そっか、そうやんな。』
「…………飾るから、置いておいて。
……来るの、頻繁。たまにって…言ったのに。」
大『え、あ…ははは。
…たまに、のつもりやねんけどな』
週３ペースで来てるよね。
大『イヤ？』
「……………」
なんでこんな質問するんだろ…。
大『な。…ちょっと散歩しよ？』
「え、ちょっ、大倉くんっ」
彼はひょーいと抱っこして、車椅子に乗せられた。
「すばる、が来るの、病室に居たい」
大『撮影長引いてるからまだやって。』
大『行こ？』
「……」
もう車椅子が引かれてて。
大『…外、めっちゃ暑かったで、』
「………そ、っか」
大『髪の毛、綺麗な。』
「えっ…」
髪の毛をすくって、そのまま…
大『……、ごめん』
「うん…」
いま、大倉くん髪にキスしようとした。
「………」
大『あっ。…そういえばさ、ツアーの…』
「すばるから、聞く約束、なの」
大『あ…うん…』
「……外は……自由だね」
大『………A…』
「すばる…まだかな…」
大『もうちょい…ちゃう？』
大倉くんの小さな声が…蝉の声にかき消される。
大『ちょっと風吸うだけでも…気分違わへん？』
ほんとだ。ちょっと風吸うだけで
だいぶ気分が違う。
柔らかな夏の風が、私の髪を揺らした。
大『…大丈夫。…きっと良くなる』
「……」
大『大丈夫。』
.
.
彼の言葉に、たんぽぽは泣きました。
それは遠い遠い昔。
" 大『Aなら大丈夫。俺がついてる』"
力強く励ましてくれたエーデルワイスに
はじめて恋をしたあの日を思い出したから。
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∞くらゆい∞(プロフ) - 華花さん» 華花さん、ありがとうございます！感動していただけたんですか(；；)めっちゃ嬉しいです。私も最後までドキドキして書いているので、移行先でもよろしくお願いします！ (2018年5月8日 10時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - みくさん» みくさん！ありがとうございます(；；)そう言って頂けるだけで、ほんと描く気力になりますし、毎回泣いてくださるなんて、ほんとに嬉しいです。移行先でも、どうかよろしくお願いします。 (2018年5月8日 10時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
華花 - とっても切なくて感動しました。結末がどんな風になるのかドキドキしています。応援してます。頑張ってください。 (2018年5月8日 0時) (レス) id: d8b8a4fb67 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - こんなにも胸が苦しくて毎回泣けるのは初めてで、切ないのは久しぶりです。どんな結末でも最後まで楽しみにしています。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: 74ebaad20b (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - めちゃさん» めちゃさん…すごく嬉しいです…。もうすぐ移行になります。移行先で完結になる予定でいますが…ほんとに、ほんとにそんな言葉は嬉しいです。ありがとうございます。最後までみてほしいです。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年4月17日 17時
