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静かな空気の流れる中、コンコンコンッと首領室のドアを叩く音がする。
中に入ってきたのは・・・中也だった。
ずっと緊迫した雰囲気の中話し続けていた為実感はなかったのだが、首領室に来てから大分、時間が経過していたようだ。
中「失礼します。報告書の提出に参りました」
森鴎外は書類を受け取り、満足そうに頷く。
森「あぁ、ご苦労様。今日はもう上がりで良いから、彼女と2人で買い物に行くと良い」
彼の発言に、中也もAもキョトンとする。
中「買い物・・・ですか?」
『買い物・・・?2人・・・?』
意味がわからないからこの反応も当然だ。
森「A君とはマフィアとの契約が続いていてね。今後はマフィア専属の情報屋として活動することになったんだよ」
ーーーーー!?
その言葉にAは動揺した。
そんな話しは全くしていない。
『あの、森さんそれは・・・ッ』
森「前に使っていた部屋もあるし、なにせマフィアのパソコンは最新式だ。メルロを探すには最適だと・・・思わないかね?」
・・・もっともな意見だと言わざるを得ない。
実際に中也は疑う余地もなく、その話を聞き入れている。
ここでAがNOを言ったとしても、真っ当な理由が思いつかない。
森「そういうわけだから、これから彼女の仕事用品を買いに行くと良い。A君、明日からよろしく頼むよ」
その視線は完全にしてやったりというものだ。
『・・・・・・・・・はい』
中「承知しました」
くるりと背を向けて、中也とともに部屋を出て行くときに、すれ違い様に彼女は森鴎外の小さな声を聞き取った。
ーーー逃がさないよ。君も、メルロも。
マフィアの内情に詳しい、優秀な情報屋は、どんな手を使っても逃さない。
これが、森鴎外の最適解だ。
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青鯖。(プロフ) - 出雲さん» 全然大丈夫ですよ!有難うございます! (2018年1月10日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» お返事遅くなってしまいすいません!ぜひ青鯖。さんの小説に載せさせていただきたいです! (2018年1月10日 18時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 出雲さん» はい!勿論です!!私、イラスト集を営んでいるのですが、そちらに載せる許可を貰いたいのですが…。 (2018年1月9日 20時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» イラストありがとうございます!!こちら小説に載せさせていただいても良いですか??? (2018年1月9日 20時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 藍波さんhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/9/c/7/9c72c58a63b60c2ba67c24aa0627d1fa.05.jpg 電脳少女メルロhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/e/4/d/e4de4ba906237036327236814a8558b3.06.jpg出来ましたー!画質とかあんま良くないかも知れません…! (2018年1月9日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:出雲 | 作成日時:2017年11月3日 18時