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彼のことをつかむことが出来なかった腕は、居場所をなくしてフラフラとしている。



あの缶コーヒー・・・



もともと薬を盛っていたということは、太宰さんは私をマフィアに渡すつもりはなかったのでしょう。




「・・・今度は私が君をマフィアから逃すよ。必ずね」




以前言っていた。
あの言葉を実行したわけですね。



本当に・・・ヒトのことを手のひらで転がしますよね。



貴方も森さんも、同じように。



そのまま太宰さんに連れられてホテルを出ると、車が止まっている。



黒塗りの高級車だけれど、マフィアの所有車じゃない。




これは異能特務課のものだ。





私と太宰さんが車の前に止まると、中から紳士そうな男性が出てきた。



「内務省異能特務課の者です。先日のコンピュータ侵入についてのお話、よろしいですね」




おそらく探偵社に電話をかけてきた方なのでしょう。


『・・・はい』


なにひとつ抵抗せずに、車に乗り込む。

私の隣には太宰さん。




振り向かずに、そのまま車を出してもらった。







大好きです。今も昔も・・・中也さんが。







この気持ちは変わらない。



初めてできた、大切な人。

初めてできた、友人。

初めてできた、上司。

初めてできた、主。



初めてできた・・・・・・好きな人。




裏切り者である私は、この先で貴方とは会えない。




それでも、この気持ちは変わらない。






『ずっと・・・貴方を忘れません』




・・・囁きにも満たない声量でつぶやいたその言葉は





ただただ自分の心に残るだけだった。

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青鯖。(プロフ) - 出雲さん» 全然大丈夫ですよ!有難うございます! (2018年1月10日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» お返事遅くなってしまいすいません!ぜひ青鯖。さんの小説に載せさせていただきたいです! (2018年1月10日 18時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 出雲さん» はい!勿論です!!私、イラスト集を営んでいるのですが、そちらに載せる許可を貰いたいのですが…。 (2018年1月9日 20時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» イラストありがとうございます!!こちら小説に載せさせていただいても良いですか??? (2018年1月9日 20時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 藍波さんhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/9/c/7/9c72c58a63b60c2ba67c24aa0627d1fa.05.jpg 電脳少女メルロhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/e/4/d/e4de4ba906237036327236814a8558b3.06.jpg出来ましたー!画質とかあんま良くないかも知れません…! (2018年1月9日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:出雲 | 作成日時:2017年11月3日 18時

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