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翌日も、彼女は中也と共に出勤した。




森鴎外からは逃さないと。

太宰治からは必ず連れ出すと。

尾崎紅葉からは側にいて欲しいと。




短期間で実に多くの人の重い言葉をもらい、内心混乱していた。


中「おいおい、手前・・・大丈夫か?」


横で話しかけられて我に返る。
考え事をしているため、最近の眠りは浅く、ぼーっとしていることも多い。


『大丈夫ですよ。それより、中原さんも・・・ちゃんと寝てくださいね』



寝ていないのは中也も同じ。


昨晩もそう・・・時間さえあれば、中也はメルロを探している。




色々な人の思いを聞いたけれど、自分のこの意志だけは曲げられない。



・・・私は、中也さんをひとりにしない。



と、Aは思うのだった。



昨日のように、中也は彼女を部屋まで送る。




仕事は昨日終わらせた。追加もない。


一人きりの部屋で、昔のことを思いだしていた。



始めて来たのは4年前。


情報屋として有名なAには、欠点があった。


武力が全くないのだ。


情報は、時にひとつの組織を丸ごと潰してしまうほどの力を持つ。




逆恨みをされても仕方のない職業である。


しかし女ひとりに力はなく・・・Aには武術もない。



相手より早く先に情報を手に入れて、居場所がバレたなら襲われる前に逃げる。



そんな折、Aはポートマフィア首領、森鴎外に取引を持ちかけられた。



ーーーマフィアの情報に触れなければ、君の窮地を必ず幹部が救おうーーー



マフィアに手を出さない代わりに、Aの身の安全は保証するというものだ。


もともとマフィアはAにとっての常連であり、仕事で何度か危険な目に遭っていたAにとって悪い条件ではなかった。


そして、マフィアで仕事する際に使えるようにと、部屋をあてがわれた。


その部屋この部屋だ。


この無機質な部屋が、かつての拠点のひとつ。



そして・・・中也と出会った場所だった。




『本当に変わりませんね・・・中也さんは』



今は中原さんと呼ぶものの、昔は中也さんと読んでいた。

太宰さんの逃亡を助けてから、後ろめたくて苗字で呼んでいる。



今も昔も、あの真っ直ぐな性格は変わらない。


身内に優しくて、真っ直ぐで、不器用で、強がり。

強いようで少し脆い彼に・・・




『好きなんです・・・昔から』


こんな言葉は言えるわけもない。

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青鯖。(プロフ) - 出雲さん» 全然大丈夫ですよ!有難うございます! (2018年1月10日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» お返事遅くなってしまいすいません!ぜひ青鯖。さんの小説に載せさせていただきたいです! (2018年1月10日 18時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 出雲さん» はい!勿論です!!私、イラスト集を営んでいるのですが、そちらに載せる許可を貰いたいのですが…。 (2018年1月9日 20時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» イラストありがとうございます!!こちら小説に載せさせていただいても良いですか??? (2018年1月9日 20時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 藍波さんhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/9/c/7/9c72c58a63b60c2ba67c24aa0627d1fa.05.jpg 電脳少女メルロhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/e/4/d/e4de4ba906237036327236814a8558b3.06.jpg出来ましたー!画質とかあんま良くないかも知れません…! (2018年1月9日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:出雲 | 作成日時:2017年11月3日 18時

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