7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ11)

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°Tiger90 陥れたいページ11

収録が始まった。

私たちと山根さんは何事もなかったように仕事をこなす。

MC「それではTravis Japanの皆さんをもっとよく知るためにいろいろ掘り下げていきましょう」

司会者の方はフリップをめくる。

MC「複雑なお名前事情…ということでグループ内に3人も"かいと"がいるんだよね？」

宮近「はい。まず僕が宮近海斗で…」

・

収録は後半。

トラジャのことをたくさん掘り下げていただいた後は、他のゲストの方と絡む企画だ。

MC「禁断！ここでしか聞けない質問コーナー！じゃあ、まずは松井君誰かに質問ある？」

初めに指名されたのは若手俳優さん。

松井「Travis Japanの松倉さんに！」

松倉「俺ですか！」

松井「どうしたらそんなにオシャレになれますか？」

海斗はストレートに褒められると嬉しそうにあれよこれよと質問に答えていた。

MC「続いては山根さん！誰かに質問はありますか？」

山根「そうですねえ～！じゃあ、Aちゃん！」

後ろの席に座っていた彼女は私の肩に手を置く。

そして周りにバレないように爪を立てて皮膚をつねってきた。

「(いった…)」

山根「禁断の質問しちゃいますね！」

彼女が私の肩を離すことはない。

嬉々とした表情で口を開く。

山根「番組のプロデューサーさんと関係を持ったって本当？？」

一瞬の沈黙。

「…は？」

MC「ええ！？何その質問！ぶっこんだねえ！」

待て待て待て待て。

何を言っているんだ彼女は。

誰の話をしているんだ。

山根「仕事仲間に聞いたんです！本当かどうか気になって！あ、ダメな質問だったかな？」

山根さんはようやく私の肩を離すとわざとらしく首を傾げる。

MC「どうなんですか？Aちゃん！」

「いや、ありえないですよ！本当に！」

本当にそんな話聞いたのか？

山根さんの作り話じゃないのか？

MC「メンバーはなんか知ってる？」

七五三掛「ありえないです、この話。俺、Aの兄なんで山根さんより俺の情報の方が正しいです」

お兄ちゃんは珍しく怒ったような口調。

宮近「さすがに風評被害ですよね。訂正していただかないと(笑)」

良かった。

みんなは山根さんの話信じてないみたいだ。

MC「まあAちゃんはそんなことする子じゃないよね」

山根「勘違いか～」

確実に私を陥れようとしてる。