7人の虎にはご注意を。#2【Travis Japan 】 (ページ49)

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Another Story～PET TIGER④～ページ49

中村side

俺は怖かった。

とてつもなく怖かった。

もし

もしも

Aがあのまま轢かれていたら。

中村「なんで飛び込んだりしたの！」

俺は震えるAの肩を掴む。

「痛いよ、うみ」

中村「死んでたかもしれないんだよ！？」

「子供が危なかったから」

中村「自分を大切にしてよ！」

Aがトラックの目の前に飛び出した時、俺は覚悟した。

それと同時に、Aがもし死んだら俺も死のうという考えが脳裏に浮かんだ。

「でも見捨てるわけにはいかなかった！」

中村「自分がどれだけのことしたか分かってるの！？」

俺は彼女を思い切り自分の胸へと引き寄せる。

中村「俺…怖かったの…！…Aを失うかもって…怖かった…」

大切な人を失いたくない。

大好きな彼女を失いたくない。

失いかけて、ようやく気づく。

俺は、好きなんだ。

俺はAが好きで好きで好きで好きで堪らないんだ。

「うみ…ごめん。心配かけて本当にごめん」

中村「もう俺から離れないで…ずっと一緒にいて…一生一緒にいて…」

抱きしめる手に力を込める。

「…分かった。ずっと一緒にいるよ。うみが安心してくれるまで一生一緒にいる」

彼女は、俺を落ち着かせるように一定のリズムで背中を優しく叩いてくれる。

「約束する」

＿_
_

「うわ、2位！惜しかったわ」

中村「あいつを倒せてたら…」

数日後。

俺たちはまた俺の家でゲームをしている。

我ながら思う。

よく飽きずにできるなと。

中村「ねえ、A」

俺はコントローラーを床に置くとAの肩にもたれかかる。

「眠い？」

中村「ちょっと休憩。膝枕してよ、お願い」

俺はソファに座るAの膝を勝手に枕にする。

「甘えただな～」

中村「大好きだもん。Aのこと」

手を伸ばし、彼女の頬にそっと触れた。

「はいはい、ありがとうね(笑)」

そう言って俺の髪を優しく撫でてくれる。

中村「ずっと一緒にいてね」

「何、急に(笑)」

中村「お願い」

一生一緒って

約束したんだから。

「いいよ。一生一緒にいてあげる(笑)」

きっと

俺はAに

依存している＿。