7人の虎にはご注意を。#2【Travis Japan 】

°Tiger72 不穏な音 ページ33

AD「今日もお疲れ様。もう遅いし送ろうか？」





ラジオ収録が終わり、男性ADさんは優しい声をかけてくれる。






「大丈夫です！ありがとうございます。お疲れ様です！」








私は深く帽子を被り、部屋を出た。





監督「A」




廊下に出ると、監督さんとばったり会う。





「お疲れ様です」



監督「どう？この後、一緒にご飯でも行かない？」



「あー、遠慮しておきます」




ペコリと頭を下げ、失礼のないように丁重にお断りした。




建物を出ると、当たり前だが外は真っ暗。



私は近くの牛丼屋さんで夕食を取ることにした。





「えっと、チーズ牛丼で」



端の席に座り、注文をしていると店員さんが「あっ」と声を上げる。



「？」


店員「もしかして何ですけどTravis Japanの七五三掛Aさんですか？」



どうやら私のことを知ってくれているようだ。



「はい、そうです」



店員「だだだ大好きです」




「ありがとうございます」



私は帽子をとって、お礼を言う。



店員「僕、ツアーの時にAさんにファンサもらったんですよ！！」


「そうなんですか？」


店員「3秒だけ彼女になってっていう団扇持ってたらAさんが俺の目の前で止まってくれて！」





正直、覚えていない。




でも喜んでくれているのならよしとしよう。




店員「あ、喋りすぎてごめんなさい！すぐに牛丼お持ちしますね！」



「ゆっくりで大丈夫ですよ〜」




店員さんは慌ててキッチンへと入って行った。





その時。






「ん？」





遠くからシャッター音が聞こえた。




「(またか…)」






盗撮だ。





意外とそういうの気づくものなんだけどな。





__
_




牛丼を食べ終わり、帰り道。




「(あ、お兄ちゃん)」





兄からのメッセージが入る。





"いつ帰れそう？"




メッセージと共に寂しそうなりゅうやスタンプが送られる。







"今帰ってる途中だよ"






返信をし、スマホをポケットにしまった。







「(あ…)」






つけられてる。






後ろから誰かに尾行されている。





「(いつもと同じ人かな…嫌だな…)」





最近、私の後を追ってくる人がいる。





ただ、この人は特に何の害もないため、そのままでもいいかなとも思っている。






「(あ、撮られた)」





不快なことに変わりはないが。




私は逃げるように早足で駅へと向かった。









@joho_aka

Aちゃんの最寄駅は◯◯です。

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