7人の虎にはご注意を。#2【Travis Japan 】 (ページ31)

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°Tiger70 本気の告白ページ31

吉澤「俺はお前が好きだよ。一人の女の子として」

目の前に立つ閑也は、真剣な表情で私をまっすぐ見つめている。

好き？

女の子として？

閑也が私のことを？

「(き…)」

吉澤「聞き間違えじゃないから」

まるで心の中を読まれたようだ。

聞き間違えじゃないってことは…本気で…。

吉澤「おい、せめてなんか言えよ(笑)無言が一番辛い(笑)」

「だ、だって急に閑也が」

男の顔して告白なんてするから。

吉澤「何？」

「びっくりしちゃって…」

先程までの恐怖なんて吹き飛ぶくらい、心臓が高鳴っている。

吉澤「別に返事が欲しいわけじゃないよ。でもいつかは欲しいかな(笑)」

「……」

もう、なんて返せばいいか分からない。

まさかメンバーから告白されるなんて。

吉澤「Aが俺を男としてみてないことくらい分かってる。告白したのは俺の自己満」

彼は私に気を遣わせないよう、優しい顔をして微笑んでいる。

吉澤「ただ俺が我慢できなくなって言っただけ。だからそんな顔すんな」

きっと、私は困った顔をしていた。

告白してくれた閑也にまた気を遣わせてしまった。

吉澤「はい！じゃあもう忘れて！！みんなのとこ戻るか！」

忘れるわけがない。

「うん…」

忘れられるわけがないじゃないか。

私はそんなことを思いながら、待っているメンバーの元へ帰ろうとする。

閑也に背中を向けた、

その瞬間。

グイッと強く腕が引っ張られた。

そして

「！」

気づいた時にはもう、閑也に唇を奪われていた。

吉澤「やっとキスできた」

一瞬の出来事に理解が追いつかない。

吉澤「これくらい許して、ね？」

「…は、はい」

目をパチクリとさせながら返事をする。

吉澤「ほんと、好きだよ。A」

彼はポンッと私の頭を叩くと、歩いて行ってしまった。

「(なんなの…しーくんあんなかっこよかったっけ？)」

心臓が鳴り止まない。

閑也も、

ちゃかも、

元太も、

みんな私の心をかき乱してくる。

「(早くドキドキ収まってよ…)」

心臓の音が加速する中、私は閑也の背中を追いかけた。