妖怪が目覚めた日 弐 ページ4
しばらく道中を歩いていた二人は、木漏れ日が印象的な道へと入る
するとその先に見覚えのある一人の男子中学生と二人の小学生の男の子が歩いているのが見えた。
しかしその中の一人、小学生の男の子は肩を落としている
「あいつら……！」
そのただならぬ様子にまなは怒気を帯びた声を上げ、走って行く
百架は自転車を押しているため、小走りでまなの後を追った。
「そこの兄弟さん！」
怒気を帯びた声はそのままに、まなは呼び掛けた。
その声に肩を落としていた男の子は普通に振り向き
兄弟である残りの二人は厄介者が来たとでも言うような声を上げて振り向く
「またいじめてるのかよ」
手を腰に当て、そう言い放つご立腹のまなの後ろから
事を察した百架が自転車を押しながら思わず溜息を吐き、まなの横に立つ
「ヤッベ、デカまなと百架だ！」
兄弟の弟の方、大翔の言葉に
兄の方、蒼馬が「バカ」とでも言いたげな顔で自身の弟を見るも時すでに遅し
「呼び捨てにすんな！」
たちまち目の色を変えたまなの手刀が蒼馬の生え際に直撃した。
「兄ちゃん！？」
「何で俺が……？」
そのあまりの衝撃に蒼馬はその場にしゃがみ込んで
痛みに悶える
そんな蒼馬に百架は冷たい眼差しを向けた。
「あと私はそんなにでかくない……はず」
「お、お前らには関係ないだろ！」
手刀を顔の横で掲げながら呟くまなと冷たい眼差しを未だに蒼馬に向けている百架に大翔は言い放った。
「関係あるよ、お隣の子だもん」
「と言うか、関係なくてもいじめをすること自体間違ってるでしょ……」
肩を落としていた男の子、裕太の頭を撫でながらそう言葉にするまな
その二人を背に庇い百架は呆れたように言う。
「百架姉ちゃん……、まな姉ちゃん……」
裕太は涙目で百架とまなに視線を向ける
「大丈夫？どうしたの？」
「おばあちゃんが言ってたんだ……。
人を木に変える妖怪が何百年も前に封じられたってきっとそいつが復活したんだ」
顔を覗き込んで優しく問いかけるまな、百架は視線だけを裕太に向けている
そんな二人から裕太は顔を逸らし、たどたどしく口を開いた。
その言葉にまなは何とも言えないような顔をした。
百架は黙って聞いているだけだった。
「妖怪なんているわけないだろ、バーカ」
「いるよ！見えないだけなんだ！」
「だったら出してみろよ」
裕太の言葉に蒼馬と大翔は責め立てる
それを聞いていたまなは再び手刀を構え、それを見た蒼馬は怯み、即座に自身の生え際を庇う
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花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2020年12月31日 17時) (
レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
夢まりも - レモンさん» コメントありがとうございます！１話書き終わるごとに更新していますのでもうすぐで公開する予定です！ (2018年10月11日 17時) (レス) id: 213a5fa962 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 面白かったです！続きが気になります！ (2018年10月11日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
夢まりも - 雪華さん» 応援ありがとうございます！余裕が出来たらリクエストを募集しようと思っています。 (2018年10月11日 6時) (レス) id: 213a5fa962 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - こちらこそすいませんでした。最新頑張って下さいね。 (2018年10月10日 19時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢まりも | 作成日時：2018年9月30日 11時
