妖怪が目覚めた日 拾陸 ページ18
「髪の毛針！」
鬼太郎の髪が無数の針と化し、のびあがりの体に突き刺さるも
やはり効いてはおらず、再びのびあがりの手が鬼太郎を襲う
鬼太郎は壁に飛び移りながらそれを華麗に避け、途中でのびあがりの目から何発も放たれる光線も見るも鮮やかに避けて行った。
「うわっ！」
しかし着地をした時、鬼太郎はのびあがりの手に気付かずそのまま足を掴まれ、引っ張られてしまう。鬼太郎の髪から目玉おやじが転がり落ちた。
するとその時。
鉄棒を握りしめる手に力を込めて百架が飛び出した。
そして鬼太郎とのびあがりの間に入り、鉄棒を下から上へと振り上げる
鉄棒は見事にのびあがりの腕部分に命中し、その衝撃でのびあがりは鬼太郎の足を離す
それを見計らい、百架は鬼太郎の腕を掴んでその場に立たせた。
しかし、のびあがりは標的を鬼太郎から百架に変え、襲い掛かる
百架はなす術もなく締め上げられるが、幸いにも両手足の自由は利いた。
「先輩！鬼太郎！」
まなはたまらず飛び出すが、転がっていた瓶に気付かずそのまま瓶を踏んでしまい、尻餅をついてしまう
まなが踏んだ瓶は壁に当たりそのまま足場に使うであろう鉄板を踏みつけ
その鉄板の上に置かれていたモンキーレンチが
てこの原理によって飛び上がり、天井にある通気口を塞いだ蓋に当たった。
蓋は外れ、下に設置されたクレーン車に当たりその衝撃でフックが外れて大きな軌道を描いて揺れ出した。
その一連の出来事の間に百架はのびあがりによって更に高く持ち上げられた。
腰回りに感じる圧迫感に顔を顰めながら下を見てみると
不気味に、また笑う様に目を細めたのびあがり姿があった。
一本の手が百架に伸びる、その手には吸血木の種がつままれていた。
それに気付いた百架は手に持っていた鉄棒で自身に伸ばされるのびあがりの手を振り払う
そしてその勢いのままのびあがりの目に狙いを定め、鉄棒を振り上げた。
すると次の瞬間、クレーン車のフックが百架が持つ鉄棒に命中した。
鉄棒はその衝撃を受け、百架の手から弾かれる様にしてのびあがりの目に落ちる
のびあがりのもがき苦しむ声が響いた。
「おお！何という偶然力じゃ！」
たんこぶを作って感心するように目玉おやじは声を上げた。
「いや、偶然と言うより奇跡でしょ……」
内心マジかと思いながら、百架はそう呟いた。
すると突然、視界がガクンと揺れ、体におびただしい風が襲い掛かる。
後ろでまなの声が聞こえたが何を言っているのか聞き取れず視界が暗くなった。
百架は通気口へ連れ去られてしまった。
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花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2020年12月31日 17時) (
レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
夢まりも - レモンさん» コメントありがとうございます！１話書き終わるごとに更新していますのでもうすぐで公開する予定です！ (2018年10月11日 17時) (レス) id: 213a5fa962 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 面白かったです！続きが気になります！ (2018年10月11日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
夢まりも - 雪華さん» 応援ありがとうございます！余裕が出来たらリクエストを募集しようと思っています。 (2018年10月11日 6時) (レス) id: 213a5fa962 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - こちらこそすいませんでした。最新頑張って下さいね。 (2018年10月10日 19時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢まりも | 作成日時：2018年9月30日 11時
