メンバーにたった一人の女の子 〜短編集〜 ３ 〈フィッシャーズ〉

無理させて ページ29

あ…やばい……すごくヤバい……

足元がふらふらする…

マサイ
「Aー！ここのアスレチックのアポって取れた？」

『ご、ごめん……取れてない……』

マサイ
「ま、まじ…？嘘……ここのアスレチック…めっちゃ行こう！って言ってたこと知ってるよね…？」

『ほんとに…ごめん………』

マサイ
「謝って済む問題じゃねぇだろ……アポ取れなかったから、動画取れないし、それを基準にして決めてたことも全部崩れるし…」

『……』

マサイ
「なんか言えよ……」

『全部…私のせいか……』

マサイ
「そうだろ？」

『ごめんなさい……』

あっ……待って…やばい………た、てない

マサイ
「A？おい！A！」

マサイの声が遠くくなってく…

こんな何も出来ない私のことなんていいのに…

そう思いながら、暗闇へと意識を手放した

目を開けると、ブランケットがかかってた

キィ…とドアが開いて、体温計と冷えピタを手に持ったマサイが入ってきた

マサイ
「ごめん……体調悪かったのに…」

『全然いいの…アポ取りも出来ない私がダメなんだから……』

マサイ
「風邪だよな……ずっと体調良くなかったんだよな…いつから？」

『一昨日くらいから……』

マサイ
「一昨日！？……」

『ちょうど、だったね……ごめんね』

マサイ
「いや……俺が…無理させてごめん………やろうとしてくれたのに…」

『でも出来てない……』

マサイ
「出来なかっただろ？今日は寝てて。シルクにも言っとく」

『私がi…「ダメ。休んでて…」…うん』

マサイ
「俺のせいで無理させちゃったから……このくらいさせて？」

体調管理はしっかりしないとな…苦笑




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