Episode14 ページ16
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「なんか、滝沢さんって俺たちに一線を置いて話している感じがあったからさ、」
「そうだな、分かりやすいぐらいに」
確かに一線は置いてあったかもしれない。
イケメン嫌いだったから、班の五人全員関わらない方がいいという一線を引いていたかもしれない。自分という存在を偽りの自分で覆い隠して、本当の自分のことがバレないようにしていたかもしれない。
『……あ、嫌な思いさせちゃったね。本当にごめん。普段からのクセで…………』
「人と極力関わらず、自分を偽るって………そのイケメン嫌いに理由あるの？」
と諸伏くんが質問してくる。そうだよという意味で私は頷いた。
『………昔色々あって、ね？段々小さい時の記憶は不鮮明になるのに、その出来事だけは、絶対消えないから。多分一生忘れられないと思うよ』
「………そっか」
でもね、と。
私ね、
『でも、みんないい人だってのは、わかるよ！イケメンすべて悪い奴じゃないって分かったし。みんなのおかげ。ありがとう』
まだイケメンは怖い。幼馴染のときそして��あのとき��を思い出してしまうから。だけど、少しだけ前へ向こう。
「………それ松田に言ってやれよ」
『………何で松田くん？』
「………ここまで言って分からないならいいや、じゃ俺食べ終わったから行く」
「え、あっゼロ！ごめん滝沢さん俺も行くね！ごめん！また後で！」
『あ、うん！また班活動で』
先程言っていた降谷くんの言葉の意図が分からず、ご飯をぼーと食べていたおかげで、授業に遅れそうになったのは、言うまでもない。
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作者名：かげね。 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月20日 18時
