検索窓
今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:96,244 hit

2 ページ10

その瞬間、体がなにかに包まれた。

と「凄いな!!俺の見込み通りだったわ!!」

こういう時ってどうすればいいんだろ。
笑顔で体を押し、離れた。

A「それはそれは……ご希望に添えて何よりです。では、私はこれで。」

一礼で去ろうとした瞬間に、手を引っ張られて柔らかいクッションに降ろされた。

と「君に向けてのカクテルなんだよねぇ……」

ん?
んん?

意味が分からない。

と「君のことずっと思うくらい好きやで?」

となりの坂田様は、どんどん距離を詰めて私がもう少しでソファから落ちそうなところまで接近してきた。

グラスをスっと取り、私の口まで持ってきた。
いや今仕事中。

と「飲んで欲しいなぁ……?」

あれ?尻尾と耳が見える。四天王の1人のご機嫌を損なわしては私の明日、お先真っ暗だ。

1口飲む。女性でも飲みやすい柔らかい口当たりのカクテルだ。

自分で作ったものを飲むことはあまりないので、新しい。

と「君のように、何色にも染まらない真白な雪のようなカクテルやなぁ。」

カクテルグラスを少し回す。水面が少し揺れる。

どこからともなく、薔薇を差し出された。真っ赤な薔薇。

と「1本の薔薇は、貴方に一目惚れした。カクテルで、貴方を想っている……」

どろどろとした甘い物が心の中に流れてくる。

自制心。

仕事仕事……今は仕事!!!!

A「ご冗談を。今、お水をお持ち致します。」

立ち上がった腰をつかむように、戻す。

と「君も俺と同じ所まで落ちておいで。そしたら、俺色に染めてあげる……。楽しみやなぁ!!」

耳元で話しかけられたのと、恥ずかしさで、思わず手を払い立ち上がった。

A「この時間は、坂田様が酔った上での話ということに致します。……もう近づかないで」

自分の首は、大変危険な状態だが、気にやしない。

薔薇を持ったまま、VIP席から飛び出した。

となりの坂田side

面白い女だ。本当に。スマホを取り出し、うらたさんに電話する。

と「あもしもし?うらたさん?俺、あの女の子と話しちゃったー。」

う「……は?」

と「……楽しかったなぁ。早く俺のものにならないかなぁ」

う「……俺のもんだ。触んな。」

彼女を巡るバトルロワイヤルは、まだ始まったばかり。

想いを伝えるなら大胆に(志麻)甘→←賭け事は慎重に(となりの坂田)甘



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
273人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 短編集 , 歌い手短編
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

味付けのり(プロフ) - りこさん» きゃー!!コメント気づいてなかったです!ごめんなさい……。更新頑張ります!!! (2020年2月4日 15時) (レス) id: e8088cc444 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - あけましておめでとうございます!更新がんばってください! (2020年1月1日 11時) (レス) id: a25fb80203 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:味付けのり | 作成日時:2019年7月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。