ギャンブル(うらたぬき編)甘 ページ4
貴方side
良い子は寝静まる夜。船上の上では、まるで昼間かのように輝いている。
燦然と輝くネオン。色とりどりの人の群れ。ざわめきが辺りを包む。
今日は、四天王の1人うらたぬき様がお越しになさっている。
私は、ギャンブルの支配人ではなく主にカクテルやドリンクを作る係だ。所謂バーテンダー。
遠目から黙々と勝利を奪い去っていく彼の後ろ姿を見つめる。
うらたぬき様がいらっしゃる四天王に絶対あってはならない。それは、ここにお越しになさるお客様の暗黙の了解だ。それだからか、皆の緊張感が伝わってくる。
客「バーテンダーさん？」
はっ。話しかけられていた。気を取り直し、仮面のような笑みを浮かべる。
というより、私たちは仮面を付けているのだが。
私たちカジノで働いているものは、皆仮面を付けている。目元だけの仮面を。
それは、夢の世界だからだ。カジノ船は。
愛と欲望。生と死。この世の欲望を全てを詰め込んだような場所。
私達は、絶対現実の世界に戻してはならない。この場所にいる間だけは。
A「はい。なんでございましょうか？」
お客様は顔を赤らめて、こう仰った。
客「あそこのお客様にカクテルを渡したいの……
今の私の気持ちをここに書いておいたわ。これに合うようなカクテルを渡してちょうだい。」
お代はここに置いておくわ。と彼女は、熱に浮かされたようにその場を離れていった。
その紙に書かれていたのは、思わず赤面してしまいそうな赤裸々な愛の言葉が紡がれていた。
これに合うカクテル……しばし黙考する。
私は、氷を入れたタンブラーにウォッカを大さじ3杯注ぎ込む。その後、オレンジジュースを適量入れる。そして、氷を持ち上げるかのように混ぜて、最後にカットしたオレンジをタンブラーの中に入れる。
このカクテルの名前は、スクリュードライバー
回しねじ？と思いの方がいるかもしれないが、このカクテルに付けられた名前は、“あなたに心奪われた”
告白すら出来ない初心なあの女性の心を精一杯表現出来た。
それをQueenが描かれているコースターの上におき、運んでいく。
悔しいダミ声が辺りを包んでいる。
その背中に話しかける。
A「ゲーム中失礼致しますうらたぬき様。今回も当カジノ船にご来場頂き誠にありがとうございます。ある女性からの贈り物です。お受け取りください。」
う「……何それ。」
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味付けのり(プロフ) - りこさん» きゃー！！コメント気づいてなかったです！ごめんなさい……。更新頑張ります！！！ (2020年2月4日 15時) (
レス) id: e8088cc444 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - あけましておめでとうございます！更新がんばってください！ (2020年1月1日 11時) (レス) id: a25fb80203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味付けのり | 作成日時：2019年7月24日 22時
