【すとぷり】その涙を僕の肩に落としてよ

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「あ、Aちゃん！昨日のメールすごく元気もらった…！ありがとう」

『ううん。無理しないでね』

「Aちゃん！トイレ掃除やってくれてありがとう！ほんと助かったよ…」

『大丈夫。また何かあったら頼ってね』


朝から疲れる


「…それより、ほっぺた大丈夫？」

『あ、ちょっとよそ見してたらぶつかっちゃって』


これでいい

「えぇ、大丈夫？無理しないでね」

『うん。全然大丈夫だよ。ありがとう！』


何時間も経ったのに

ヒリヒリするほっぺた









「苺谷ってほんと非の打ち所のないよな」







苺谷







という言葉に思わず耳を傾けてしまう

る「いやぁ…僕なんてダメダメだよ」



僕なんて…ねぇ？









どうせ親から愛されてるんだろうに




ずるい




なんで幸せなのに自分を貶すの？









だめだ

ここは学校




「Aちゃん？大丈夫？体調悪いの？」

『ちょっとだけ…ごめん。保健室行ってくるね』


「うん。1限目は休みな〜！」

私は廊下を出て1階の保健室に向かう


1限目って体育だよね。

丁度いい

着替えの時に痣を見られたら大変だ

いつもはトイレでこっそり着替えてるけど

1限目の前だけは不自然になってしまう



『先生。ちょっと休ませてください』

「伊藤さん？珍しいわね。いいわよ。先生ちょっと職員室にいるから何かあったら職員室まで来てね」

『はい。わかりました。』

ベッドに横になる

やっぱり痛い

ズキズキする








嫌われないように


周りから幸せ者なんだなって思われるような笑顔を繕ってきた私は







表面だけの友達がたくさんできた




小学生になったばかりの頃



口下手で友達が全くできなくて心配していたお母さんが


友達ができたんだよって言うと



「たくさん友達できたの？すごいわね」


って


喜んでるのを見て



心から嬉しかった





そう



今だって




いつもお父さんとお母さんの言葉にイライラしてるけど


結局



親から褒められたいって思ってしまうんだ


テストで点数がよかったら


たくさん褒めてもらいたい



でも



「1問間違えてる。だめじゃない」


認めてもらえない


褒めてもらえない



あれ


『私、何がしたいんだろ』


何が言いたいんだろう


私はお母さんとお父さんが好きで

でもお父さんとお母さんは私があんまり好きじゃなくて

悪い子だもんね

平気で嘘の笑顔作って友達作って

お母さんの要望通りこなせない

悪い子だ

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