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朝5時

私は1人目を覚ます

しばらく窓から景色を眺める

空が紫色になって、ピンク色なって

オレンジ色になって



空色になる

この時間が大好きだ


誰も起きないこの時間に私は準備をする

絶対に起こさないように

静かに朝ごはんを用意して


静かに家を出る


通勤ラッシュの時間に私はイヤホンをつけながら通学する


周りに同じ制服の生徒はいない


会社員ばかり


正直浮いてると思う

制服は私だけだから


そう思ってた








「あの」

1人で人が全くいない通学路を歩いていた


周りには誰もいない


すぐに私が話しかけられていると悟った

『…なんでしょう』


後ろを振り向いた



同じ制服


同じ学年バッチ



「えっと、朝早くないですか」

『…あなたも早いですね』

私に声をかけてきたのは


青い瞳と髪が綺麗な


男の子だった

「…僕は今日だけです」

『そうなんですか』

「毎朝、この時間に登校してるんですか?」

『そうですよ』

笑えたかな

少し口角を上げ

目を細める


「…あの、また会ったらお話してくれますか?」

お話?


会話するってことだよね


『…やめた方がいいと思いますよ』

私、つまんないから


流行も大して知らないし




それにしても私に話しかけてる人、初めてかもしれない

ずっと本を読んでいたから

誰とも話してこなかった


『…では』

「待って!」

私の腕を掴んできた

「あの、僕苺谷ろんっていいます。よく友達からはころんって言われます。名前だけでも覚えてください」

必死な姿に私は思わず笑ってしまった


こ「え、あ、えっと」

『分かりました。また会えたら話しましょ?私の名前は』

こ「古川Aさん…ですよね?」


『どうして知ってるの?』

こ「…これでも去年同じクラスだったんだけど」

びっくりした私を見て

はぁ〜やっぱり〜と言った

『ごめんなさい。』

こ「いや、僕も話しかけなかったし。ずっと1年の頃から話したいって思ってたんだ」

『…そうなんですね』

こ「じゃあ、今日から友達」

『友達?』

びっくりする私に、

こ「まさかだけどさ、高校生活初めての友達とかじゃないよね」

こう言った



『初めてです』

こ「…友達第一号ってことで」

『…よろしくお願いします』


これが君との出会い。

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作者名:しろ | 作成日時:2018年8月29日 22時

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