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自室近くの廊下まで駆けてきた私は、柱に手をついて荒ぶる息を整える。
ほぼ逃げてきたようなものなので、心臓が色んな意味で痛い。朝から晩まで動いているから体力はついたと思っていたけれどそれは勘違いに過ぎなかった。
せっかく物吉貞宗様が気を遣ってくださったのに。私はなんてことを。神聖な手を振り払ってしまった。
これじゃあ明日死ぬかもしれない。
あぁそれもいいかも。
いやダメだ。
まだ19年しか人生を謳歌できない。
それに死ぬなら誰かのために逝きたい。
私はゴミ袋と掃除機を一度自室に押し込んでから、自分の夕餉を食べるために厨へと戻ることにした。
その途中で何人かの刀剣男士様とすれ違ったが、なるべく顔を見ないように会釈したおかげが彼処から話しかけてくることは無く、誰とも話さず厨までやって来れた。
流し台の所にはいくつかの皿が置いてあり、食べ残しは米粒ひとつとして無い。
それどころか余分に作っておいた白味噌のお味噌汁の量が減っていた。おかわりをしてくださった、という事だろう。
ほっ、と息をつく私の背後から、たん、と軽く床を踏む音が聞こえた。
「今日は俺みたいな味噌汁だな。食で驚くとは思わなかったぜ」
『鶴丸国永様』
「よ、見習い。おかわりは残ってるか？」
『はい。ご用致します』
いつもの癖で棚から新しい茶碗を取り出そうとする私を、あぁ待った待った、と鶴丸国永様が声で止めて、先程まで使っていたであろう茶碗を差し出してくる。
「俺は主じゃないからな。同じ茶碗を何度使っても構わないぜ。君の飯が美味いことには変わりないだろう」
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美咲 - お話読みました！凄く面白かったです！もう更新されないのでしょうか？(泣) (2022年3月27日 10時) (
レス) @page29 id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
星華 - この夢小説はまだつづいていますか？もし続いていたら、小説更新等で教えて欲しいです。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: a28065770e (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年6月21日 1時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 予想外の展開に驚いています。気に病む言い方かもしれませんが、更新楽しみに待ってます。 (2020年3月6日 2時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やばい。ここまでゾワッてなった小説は初めてです。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2020年1月15日 21時
