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手が付けられない程怒り狂う牡丹様。
そのうち敷かれていた座布団を投げつけてきたり、それだけでは足らず自身の手を私の頬に打ち付けてきたりと、彼女の衝動は止まらない。
止めるつもりも、無い。
見習いの私が、審神者である牡丹の意見を無視してこういった行動に出るのは御法度。
だから地位や権力を重視する牡丹様にとって、今回の私の行動は予想範囲外であり、役人が来るという事は今までの不祥事に気付かれてしまう確率が高くなるということ。
「ふざけんな！ふざけんじゃないわよ！誰のおかげでこの本丸は安泰に保ってると思うの？警備の薄い夜でも敵が来ないのは私の結界のおかげ！」
ガンッ、と牡丹様の左足が私の頭を踏みつける。
痛みに慣れていない体は素直に痛いと叫んで、私は隠すこともせず顔を歪めた。
「……そんなに命が惜しくないなら、いいわ。望み通りにしてあげる」
『……』
＿＿あぁ、私。死ぬなかなぁ。
拳で殴られた腹がズキズキと傷んで無意識に手を添える。
頬も痛けりゃ頭も痛いし、足も腕も痛い。先程踏み潰されるようにされた掌も赤くなっていた。
牡丹様の顔をしたから伺うように視線をあげると、先程までよりは落ち着いているが怒りは消えていない牡丹様が目に入る。
今の牡丹様なら、絶対に私を殺すだろう。
でなければ人間があんな目を出来るはずがない。
「長谷部、殺りなさい」
「……御意」
名前を呼ばれたへし切長谷部様は、私の視界外から出てきて腰の本体に手を添えた。
今から殺されると言うのに、その仕草がとても美しくて、やっぱり審神者になりたかったな、と唯一の後悔が押し寄せる。
「まずは脚の腱でも切って身動きができないようにしなきゃ」
あんたの苦しむ顔が楽しみだわ、と牡丹様は嗤った。
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美咲 - お話読みました！凄く面白かったです！もう更新されないのでしょうか？(泣) (2022年3月27日 10時) (
レス) @page29 id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
星華 - この夢小説はまだつづいていますか？もし続いていたら、小説更新等で教えて欲しいです。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: a28065770e (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年6月21日 1時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 予想外の展開に驚いています。気に病む言い方かもしれませんが、更新楽しみに待ってます。 (2020年3月6日 2時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やばい。ここまでゾワッてなった小説は初めてです。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2020年1月15日 21時
