第１６３話 動画 ページ18
退院許可がおり、荷物を持って病院の出口へと歩く。
その前に軽く緑谷達の顔を見てきたけど、みんな傷は深かったけど元気そうだった。
疾風「･･･！A」
病院から出ると、兄さんが私の方へと歩みを進める。
疾風「迎えに来たよ、事務所戻ろ」
貴「うん」
そういうと、兄さんは近くで待機していたタクシーを捕まえる。
貴「歩かないの？」
ここから兄さんのヒーロー事務所まではそう距離は遠くない。
徒歩でも充分行ける距離なのに･･･。
疾風「退院明けなんだし、無理はする必要な〜いの！ほら、乗って乗って」
貴「あ･･･うん」
自分の通院の時は一切タクシーなんて使わなかったクセに。
ほんとに･･･どこまで他者中心なんだか･･･。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
貴「ヒーロー殺し、すごいニュースになってるね」
疾風「んー･･･」
タクシーの中で兄さんに声をかけるも兄さんはスマホを見ながらどこか上の空で話を聞いている。
貴「･･･兄さん、何見てるの？」
疾風「ん〜？ヒーロー殺しの動画。･･･なんか･･･スゲー執念持ってるなって思って」
そう言って見せてきたのは、ヒーロー殺しの映像。
その後ろには、私と緑谷の姿が。
多分、脳無に連れ去られそうになって、ヒーロー殺しに助けられたあとの動画だった。
ｽﾃｲﾝ『正さねば──･･･誰かが･･･血に染まらねば･･･！“
あの時、威圧感で動けなくなっていた。
定めだ目標を前にしても揺るがない、有り余るほどの思想と、それを成し遂げる為の行動力。
やってることは許されないことなんだけど、その一点だけを見ると、評価に値する。
疾風「･･･ヤバいな････」
貴「？なにが？」
疾風「！･･･ううん、こっちの話」
そう言って、兄さんは動画を静かに閉じた。
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青谷地 桜華(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです･･･！不定期ではありますが更新頑張ります！(p`･ω･´q) (2020年1月27日 0時) (
レス) id: cdb735f519 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2020年1月26日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青谷地 桜華 | 作成日時：2020年1月15日 21時
