無色透明な心にさよなら【名前変換オリジナル】

ep.13 ページ13

海斗side




向坂家はきっと他の家よりも断然うるさいと思う。





母「あんた達ー！！！起きなさい！！」





翔也「まだ眠いぃぃ！！！！」

志緒「うぁぁ！寝不足で浮腫んだ！しぬ！！」






うちは三人兄妹で、俺と志緒は双子だ。
つまり生まれた時からずっと一緒に育ってきた。

もうこのうるさい環境には慣れた。







ある日の事だった。





志緒「海斗〜私のジュース飲んだでしょ？今すぐ買ってきて！」


「は？今から遊び行こうと…」


志緒「買ってきなさいよ？(圧)」









双子といっても一応妹のこいつに指図されるなんて嫌な話だけど、ここで反撃したら埒が明かない。



ここは買ってくるか…









――――――――――ガチャ







梨花「昨日は…！！！」









ん？




誰だ！？






「…は？」


梨花「…んん！？」






玄関を開けると、ロングヘアで可愛らしい顔をした女の人が立っていた。




まじで誰…？









翔也「おまたせ〜…って海斗！？」

梨花「あの…えっと」







もしかして、兄さんの…？



「兄さんの知り合い？」









志緒「あれ〜？まだ買い物行ってないの？」


翔也「おい、志緒まで来るなよ」




志緒「この人誰？お兄ちゃんのカノジョ〜♡？」








兄さんの…彼女？
こんなにしっかりしてそうな人が？







翔也「ちげぇよ！バイクで送ってくの！」




なんだ違うのか…









翔也「あ、弟の海斗と妹の志緒！」



「ども」

志緒「よろしくです！」







とりあえず挨拶をすると、その人はすごく素敵な笑顔で笑ったんだ。







梨花「よろしくお願いします！」






素敵な笑顔なのに、なぜだか悲しそうなんだ。
分からない…だけれどこの人は何かが違ってる。



それだけしか分からない。




でも…




その笑顔の裏をなんだか知ることが怖かった。

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