I love you 25 ページ26
「ん……」
トクトクと、刻むリズム。
昔は小さかったのに、頼れる位大きくなったな、なんて思ったり。
「も……だいじょぶだから……」
そういうと彼はそっと私を離してくれた。
こんなに泣いてちゃダメだな、と思う。私は弱い。
暑い玄関は立っているだけで汗でじっとりとシャツが張り付く。
「…なか、入ろっか」
いつまでもここにいるのもあれだし、と笑顔を作って無言の彼をリビングに通す。
リビングに入ると、涼しい風が充満し、汗もすうっとひいていく。
陵雅はここがまるで自分の家であるかのようにソファーに腰をかける。
私もその近くの椅子に座った。
無言の、妙な空気が流れる。
色々言いたいことはあるけど、今はこの場の空気を壊すためにとりあえず
「えっ……と、昼、何がいい？」
と聞くことにした。
「……」
彼はまだ固く口をつぐんでいる。
おーい、と呼び掛ける。
「……座れよ」
やっと口を開いたかと思ったら、そんな言葉が飛び出してきた。
座ってるんですけどと、彼を見るとソファーにはスペースが用意されている。どうやらそこに座れという意味らしい。
もうとっくに慣れているはずのそれが今日は妙にふかふかとしているように感じられた。
私と彼は一瞬目を合わせて硬直し、やがてむこうが話し始めた。
「さっきはごめん」
そんな謝罪の言葉で始まった会話ですら、あのときのあの男の子との会話と照らし合わせてしまう私が嫌だった。
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槊鵺(プロフ) - HannaRort☆AnnaRzetaさん» 閲覧ありがとうございます！主が好きな男の子でしたら最終的には彼くんですね。HannaRort☆AnnaRzeta様がどこまで読み進めたかわかりませんからこれより先はネタバレになるので言えませんが…。申し訳ございません。引き続き読んでいただければ幸いです。 (2015年4月20日 18時) (携帯から) (
レス) id: 14b4575316 (このIDを非表示/違反報告)
HannaRort☆AnnaRzeta - 主好きな男の子は、幼馴染みか、彼のどちらにすればよいですか？ (2015年4月20日 14時) (レス) id: 6dfec1a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
槊鵺(プロフ) - Anliさん» ありがとうございます！ちなみに、続編の方へ行かせていただいたのはごぞんじでしょうか…？ (2014年7月25日 23時) (携帯から) (レス) id: 14b4575316 (このIDを非表示/違反報告)
Anli - ヤンデレも良いですね！(笑) 更新待ってまーす♪ (2014年7月23日 20時) (レス) id: ab4dbd0785 (このIDを非表示/違反報告)
槊鵺(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます！気になっていただければ私の考え通りなので良かったです！ちゃんと寝てくださいね← (2014年7月12日 6時) (携帯から) (レス) id: 14b4575316 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：槊鵺 | 作成日時：2014年6月5日 22時
