01.気づいた時には。 ページ1
気づけば一緒に居たんだよね。
いつから？
んーと、３歳？
親同士が親友で、同じ保育園にいれて、よく遊んで、一緒にお風呂入って、一緒に寝て、
もちろん小学校、中学校、高校、、
ずっと一緒。
いわゆる…腐れ縁？
彼氏？
違う違う、
ただの幼馴染だよ。
「としみつー！！！」
と「なに？朝からうるさっ」
「絶対遅刻すると思って迎えにきた」
と「お前に言われんくても起きてるわ」
「今起きたくせに？」
ひょんな事から、城西高校で出会ったメンバーのYouTuberグループを手伝っている。
理由は、リーダーのてつやが言った「お前、としみつの幼馴染でしょ？裏方決定！」だった。
最初は別の仕事に就きながら、たまに手伝っていたのだけれど、なんだか彼らはちょっとずつ忙しくなって、今年、4年間務めた仕事を辞めて裏方として仕事を全うする事にした。
マネージャーではない。
ただの雑用さん。たまに編集も手伝っている。
だって、編集したら、少しお給料増えるんだもん。
「おはよー」
虫「お、としみつも来た。Aありがとう」
と「俺、起きてたからね。今日は。」
「素直にありがとうって言えないの？もう行かんよ？」
と「お前に起こされるくらいなら、美女呼ぶわ」
「ウザすぎん？ねぇ、りょうくーん」
り「はいはい」
そう言ってりょうくんが頭をポンっと撫でると、たちまち良い気分の私は、としみつにギロッと睨まれ、現実に返る。
て「A？明日の分の編集頼める？」
「いいよー。」
と「またてつや、やってないん？」
て「ちょっと昨日忙しくて」
と「お前さぁ。Aだって、やることあるんだからな？」
「いいよ、いいよ。私も稼ぎ時！」
たまにこうやって、かばってくれるとしみつもいて、幼馴染っていいな。なんて思っていた。
て「A、いつもありがとう。助かってるよー。」
そんなことを言って、てつやが私を抱きしめると、すかさずとしみつが、やめろ。とてつやを引き離す。
て「怖い怖い旦那だ。」
と「うるせぇ」
メンバーは私ととしみつのことを、まとめて夫婦と呼ぶ。
もちろん結婚もしていなければ、付き合ってもいない。
キスや…手を繋いだり…は昔よくしてたっけな。
一度だけ何年か前に、酔っ払ってとしみつの家に2人で帰った時、唇が触れてドキッとした事があったな。
それはわたし達の中では禁句になっている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tee(てぃー) | 作成日時：2019年9月29日 9時
