Language of Flower (ページ14)

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男の子が眠っているソファの横に膝をつき、男の子の心臓の位置に耳を当てる。

トクッ、トクッ、、

一定のテンポで繰り返される鼓動を確認し、この子が生きていることに安堵した。

薬で眠らされているとすれば、脱水症状にもなりかねない。
薬を飲まされてから何時間くらい経っているのか分からないが、おそらく今日の朝からだろう。

俺が出張でこの家に帰って来ず、そのまま仕事に向かうとあいつが読んでこの子を部屋に置いたまま出かけたんだろう。

出張なんて嘘だが。

なんでこの子がここにいるのか。

この子はあいつの子供なのか。

あいつはこの子を置いて何をしているのか。

様々な疑問が湧いてくるが、考えている余裕はない。

すぐに男の子の肩に手を置いて、軽く揺さぶった。

こんな力で子供が起きるはずがない。

少し時間を置いてからもつ一度起こそうと思い、昨日着ていたスーツを脱ぎ新しいスーツに着替える。

紺色の特注のスーツ。

ネクタイは俺の姉がくれた一点物。

バッグを開けてスーツに合う物に入れ替える途中、あることを思いついた。

GPS付きの盗聴器。

親友が、

「これすごくない？ちっさいのに高性能なんだよー」

っと言って俺のカバンに入れてたやつ。

この子の母親であろうあいつは恐らく子育てをしてない。

だとすれば、勝手にアンクレットがついてても不審には思わないだろう。