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月島side
ｷ-ﾝｺ-ﾝ ｶ-ﾝｺ-ﾝ
「ねぇねぇ見た?」
「見た見た! やっぱりそうなのかな〜?」
ここ数日 一年の女子がする噂は
正直廊下でも教室でも引っ切り無しに聞こえてくるから勘弁してほしい
「影山君と朝日奈さん、付き合ってるのかな?」
「えぇ〜 だとしたらすごくない? あの二人」
ひそひそと楽しそうに視線を飛ばしてくるクラスの女子
「噂されてますけど」
「みたいだね」
「公言するか隠すかどっちかにしてくれる?」
当の本人は気にもとめず今日出された課題を解いてるし。ちょっと呑気だよね
ラブレターの件から数日
多分二人は恋人同士になったと思う
王様もあの後「あ、あり…が、す」と礼になってない礼を言ってきた
多分、僕の仲裁と挑発があったからそうなったのもあるだろうし。ようやくかって感じだけど
付き合うようになったらなおさら話すだろうし
そういう噂が流れてもしょうがないけど
「よくあんなのと渡り合っていけるよね」
「渡り合ってもらってるのは私の方」
「そーゆーところがちょっとネ」
まぁ、ざっくり言うと
似た者同士のお似合いってことかな
……………
「あ、朝日奈さん」
待ち合わせ中
ぼんやりと虚空を見つめていたら声がかかり、顔を上げると見知らぬ男子が立っていた
「あ、その…聞きたいことがあっりまして」
「?」
「か、影山とそのっ「A」ｯ!?」
突然後ろから現れた彼
男子も驚くと同時に彼の背の高さにﾋﾞｸﾘとする
「悪りぃ、待たせた」
「ううん」
「? 誰だ」
彼が男子に目を向けると「し、失礼しましたあぁぁあ!!」と光の速度で消えて行き ポツンと残される
「なんだ今の」
「何だったんだろう」
「帰るか」
「うん」
のんびりと 平和な帰り道を歩く
部活がない日、一緒に帰る事となったのは
「? 何だよ」
「見蕩れてた」
「なっ…そうかよ」
恋人同士になったから
今もまだ不思議な感じは少しあるけれど
こうして隣にいるのは
紛れも無く彼だからこそ 嬉しいのは確かだ
なんて思っていると突然ぽんっと頭に手を置かれ
優しく頭を撫でてきた
「?」
「わり、なんか撫でたくなった」
「!、そう」
頭を撫でる無意識のその笑みは
私の胸をきゅんとさせた
どうやら彼は、私を惚れさせるのが上手いらしい
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かげぇ - 本当にこんなストーリーが思いつくなんて天才ですね。本当に感動しました。ありがとうございます。 (2022年10月21日 2時) (
レス) id: 3036219cf9 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 祈吏さん» 差し支えなければ村上春樹さんのどの作品の女の子に似ているのか教えて頂ければ幸いです。とても気になります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます! 月島くんのことも好きになってくれるなんて感無量ですね (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
祈吏(プロフ) - 主人公の女の子が村上春樹の小説に出てくる女の子みたいですごく好きでした (2022年6月4日 15時) (レス) @page50 id: ed79f9af0b (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - すごく素敵でした。影山くんももちろんですが、月島くんももっと好きになりました！ (2021年6月19日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2019年8月11日 19時
