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「ありがとうございましたぁ!!」
「「したあぁぁあ!!」」
練習試合とは思えないほどの迫力で試合は終わった。片付けや先生方が話し合うなか、ふと彼がいない事に気がつく
「…」
よく見ると、最初に話していた青葉城西の主将さんもいない。私は二階から降りて そっと体育館を出た
……………
青葉side
「おい矢巾、今日集中出来てなかったろ?」
「うっ」
「あー 確かにそうだった」
岩泉に指摘されｷﾞｸｯとする。どうやら図星らしい、「なんかあったのか?」と花巻に聞かれるとﾁﾗｯと二階を見た
「めっっっっちゃ、可愛い子いたので」
「「は?」」
「お前、クソ川みたいだな」
「ほんとなんですよ! 」
「え、どこどこ?」
「ほらあそこです!…って、あれ?」
矢巾が指した方を見ても、二階にはそれらしき人はいない。「何だよ〜 妄想か?」と茶化される
「あ、でも俺も見ましたよ」
「まじで? 金田一」
「はい 烏野の方ばっか見てたんで、覚えてます」
「へェ〜 及川を見ないなんて」
「やめろ、あいつが調子乗る」
「ちょっと気になるな、その子」
………………
体育館を出て彼を探す。トイレかなと思い校内に入ろうと壁を曲がったら大きな胸板にぶつかった
「おっと、 ごめんね〜」
「いえ こっちの不注意です」
いたた、ぶつかった鼻をさすっていると「あれ、さっき体育館にいた子だね」と言われ顔を上げる
「あぁ 青葉城西の」
「そう 及川さんだよ」
彼と話していた人。語尾に星マークかなんかが付いてそうな口調で こうして目の前に立たれると大きいなと感じる
「君のこと気になってたんだよね〜 」
「?」
首をかしげると、腰を曲げてｽﾞｲｯと顔を覗き込まれる。「烏野セッターの事ずっと見てよね?」と呟くと面白そうに笑った
セッター…初めて聞く単語だけど、私がずっと見ていたのは彼しかいないから 必然的に彼の事を言っていると理解する
「あなたのサーブと彼のサーブがとても似て見えました」
そう言うと、目を見開いた及川さん。大きな茶色の瞳に、私が映っているのが分かる程近い。お互い目を逸らさない
「君、バレーやってるの?」
「いいえ」
「じゃあなんで今日は見てたのかな?」
「…」
どんどん迫る及川さん、一歩下がると もうそこは壁で、追い詰められた形になってしまった
「彼のバレーを、見たかったから」
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かげぇ - 本当にこんなストーリーが思いつくなんて天才ですね。本当に感動しました。ありがとうございます。 (2022年10月21日 2時) (
レス) id: 3036219cf9 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 祈吏さん» 差し支えなければ村上春樹さんのどの作品の女の子に似ているのか教えて頂ければ幸いです。とても気になります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます! 月島くんのことも好きになってくれるなんて感無量ですね (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
祈吏(プロフ) - 主人公の女の子が村上春樹の小説に出てくる女の子みたいですごく好きでした (2022年6月4日 15時) (レス) @page50 id: ed79f9af0b (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - すごく素敵でした。影山くんももちろんですが、月島くんももっと好きになりました！ (2021年6月19日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2019年8月11日 19時
