罰則2 ページ21
「森だって？そんなところに夜行けないよ…それこそいろんなのがいるんだろう…狼男だとか、そう聞いてるけど」
ドラコの声はいつもの冷静さを失っていた。ネビルはハリーのローブの袖をしっかりと握り、ヒィーッと息を詰まらせた。
フィルチは嬉しさのあまりに上ずった声で言った。
「そんなことは今更言っても仕方ないねぇ。狼男のことは、問題を起こす前に考えとくべきだったねぇ？」
ハグリッドがファングをすぐ後ろに従えて暗闇の中から大股で現れた。大きな石弓を持ち、肩に矢筒を背負っている。
「遅いな。俺はもう30分くらいも待ったぞ。ハリー、A、ハーマイオニー、大丈夫か？」
「こいつらは罰を受けにきたんだ。あんまり仲良くするわけにはいきませんよねぇ、ハグリッド」
フィルチが冷たく言った。
ハグリッドはフィルチを睨みつけた。
「それで遅くなったと、そう言うのか？説教をたれてたんだろう。え？説教するのはお前の役目じゃなかろうが。お前の役目はもう終わりだ。ここからは俺が引き受ける」
「夜明けに戻ってくるよ。こいつらの体の残ってる部分だけ引き取りにくるさ」
フィルチは嫌味たっぷりにそう言うと、城に帰って行った。ランプが暗闇にゆらゆらと消えていった。今度はドラコがハグリッドに向かって言った。
「僕は森には行かない」
「ホグワーツに残りたいなら行かねばならん。悪いことをしたんだから、その償いをせにゃならん」
恐怖におののいているその声に、ハグリッドが厳しく言い返した。
「でも、森に行くのは召使いがすることだよ。生徒にさせることじゃない。同じ文章を何百回も書取りするとか、そんな罰だと思っていた。もし僕がこんなことするって父上が知ったら、きっと…」
もごもご言うドラコに、ハグリッドが唸るように言った。
「きっと、これがホグワーツの流儀だって、そう言い聞かせるだろうよ。書取りだって？へっ！それがなんの役に立つ？役に立つことをしろ、さもなきゃ退学しろ。お前の父さんが、お前が追い出されたほうがましだって言うんなら、さっさと城に帰って荷物をまとめろ！さあ行け！」
Aがドラコの顔を見ても、ドラコは目を合わさなかった。しかしドラコは城に引き返しはしなかった。ハグリッドを睨みつけていたが、やがて視線を落とした。
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トリシア(プロフ) - 投票ありがとうございます！スネイプ先生ですね！アンケートの結果を見てオチを決めるので、どうなるかは分かりませんが、参考にさせていただきます！ (2020年1月31日 16時) (
レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - スネイプ落ちがいいです！ (2020年1月31日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花園歌恋 | 作成日時：2019年12月8日 13時
