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…さて、チーノとの恐怖のエンカウントから一ヶ月が経った。
私は中小貴族の一人娘。容姿は前世と変わってはいない(色素は変わった)。
如何やら記憶喪失ということになっているらしく、変に気を使うことは必要ないようだ。
そして今日から、我々学園に入学する。
我々学園が乙女ゲームの舞台なのらしい。庶民のヒロインが、特待生として入学、攻略対象と接触し、惚れられていく、というザ・定番の乙女ゲーム。
残念なことにこの世界線に魔法の概念はないらしいので、隠れながら魔法でイベントとやらを起こさねばならない。
“偶然”ばったり出会ったり、“奇跡的に”助けてもらったり…ね？
余談だが、我々学園と聞くと、前世いた国(彼奴等が統治していた国)、我々国と通ずるものがある気がする。
凄く嫌な予感がするが、これはフラグではない、フラグでないったらフラグでない。
さぁ、たった一人のヒロインのための、長い長いお芝居の始まりである。
…同時に、私の、彼奴等からの逃亡劇の開始でもある。
「ﾋﾋｯ、みーっけた！」
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いくら貴族と言っても、そこまでお金があるわけでもないので、徒歩で登校。
チーノの登下校をともにするというお誘いは、満面の笑みで蹴ってやった。
そんなんバレるに決まってるし、目立ってしまう。
ということで呑気に一人で登校中。
イベント等の指示書が神様から送られてくるので、其れに沿ってイベントを起こすのが我ら魔道士の役目。
今回は最初の最初、入学式のイベントの仕込みと下見の為に早めに登校する。
なので、周りには誰もいない。
早朝のひんやりとした空気を堪能していると、ふと感じる“嫌な予感”。
咄嗟に身を屈めれば、頭上を通る緑の蔓の鞭。
この蔓には何も生えていないが、これに蕾があれば、それが開花すると同時に爆発するという厄介な特殊魔法。
特殊魔法は、世界でたった一人しか使えない固有の魔法。
これは使えるのは、知り合いにいる。
『っ、ゾムっ！』
zm「A〜見ーつっけた！」
キャラの顔が印刷されている、緑のパーカーのフードを片手で押さえながら、茶の革手袋をつけた右手で蔓を握っている。
長い茶髪とフードでかかっている陰の奥でギラついている翠の瞳はしっかりと私を捉えていた。
zm「もう、逃さへんで？」
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天天(プロフ) - 好きです… (2022年4月19日 18時) (
レス) id: bc837922a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは - コメント失礼します！え、めっちゃ好きです、、、sypさんのところが、好みです、！ (2022年3月1日 18時) (レス) @page18 id: 083d316892 (このIDを非表示/違反報告)
rrrremi827(プロフ) - うわん！めためたスキです (2021年3月17日 22時) (レス) id: 36b521ff59 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - ﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝちゅき...(()ほんま最高ですわ... (2021年3月10日 8時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - こういう系の話ッ！大好物です！！！更新頑張ってください！ (2021年3月8日 23時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むっちゃい | 作成日時：2021年2月21日 10時
