•異能力実験_第4回 ページ42
〈Asaid〉
太「ちょっとA君、私に寄り過ぎじゃないかい?本来なら半径1メートル以内に入って欲しくないのだけれど…。」
『ウゥウウゥ、ワウ!(これ以上離れたら、俺、野良犬と判断されて保健所行きですよ!)』
太「何云ってるか判らな〜い。私犬じゃないから判らな〜い」
そう云うと徐々に歩くスピードを上げて前を進んで行く太宰さん…
開始早々どんだけ俺を苛つかせるんですかこの人…俺置いて行くつもりですかね?
あ、挨拶遅れてしまいました。只今犬の姿で(強制的に)散歩をしているAです。
散歩をし始めてかれこれ10分。やる事が無くなって来ました。だってただ歩いてるだけなんでね?
まぁ別に…書類仕事する訳じゃないんでまだマシですけどね…
悶々と考えていると。前を歩いていたハズの太宰さんの足が目の前にあり、頭からぶつかってしまいました。
ぶつかった拍子に太宰さんの異能力…〈人間失格〉が発動し、俺の異能力が解かれてしまった。
『痛ったぃ…ちょっと、太宰さん!急に立ち止まらないで下さいよ!』
俺はぶつけた頭を手で覆いながらふらふらと立ち上がり、そう言った。
_「嗚呼、すまないね。」
何時もなら、直ぐにそう返すだろうが…何故か今日は何も言わないまま遠くを見つめているだけだった。
太宰さんの顔を伺うと…何故か《世界一嫌いな物》を見つけた時の様な顔をしている。
…一体どうしたんでしょうかね。
『太宰さん?一体立ち止まって如何したんですか?』
太「………で……い」
『はい?』
太「私が良いよって云うまで、何処かに隠れてくれるかい?今直ぐに。」
『はぁ?急に何言って……ッ』
俺は、見えた__否、見てしまいました。
太宰さんの目が…今まで見た事ない位冷たく。そして、黒く濁っていた。
見えないナニカが俺の体を縛って、指一つさえ動かせそうにない。
頭の中にはただ一つ。
《怖い》
その単語だけが頭の中を埋め尽くしていた。
『え…あ、あの…だざい、さん?』
太「君の為なのだよ…ね?隠れてくれるかい?」
そう優しく問いかけて来た太宰さんの言葉にハッとした。
…早く、言われた通りに隠れなきゃ
『わ…わかりました……ッ』
俺は声を何とか絞り出し云った。
太「…ありがとう」
……一体何から、俺を隠そうとしているんでしょうか
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( ◜◡◝ ) - 更新頑張って下さいね!応援してます! (2022年9月18日 0時) (レス) id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
( ◜◡◝ ) - お茶漬け食べてるとこで思い出しました…( ◜▿◝ )中也の声やってる谷山紀章さんは永谷園の鮭茶漬け一択なんだそうですよ?( ◜ω◝ ) (2022年9月18日 0時) (レス) @page32 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
虎の実況席(プロフ) - ててってーてってててさん» 有難う御座います!ネタを頑張って考えて、更新も頑張りますね! (2021年10月15日 17時) (レス) id: 1ad4b84e65 (このIDを非表示/違反報告)
ててってーてっててて - あなたは神だな(確信) 更新されててすごい嬉しかったです! 一話一話おもしろい!更新ふぁいと〜 (2021年10月15日 15時) (レス) @page40 id: 98a70de313 (このIDを非表示/違反報告)
虎の実況席(プロフ) - 狼煙さん» ありがとうございます!!無事に更新出来ました!ご心配•応援ありがとうございます! (2021年10月7日 7時) (レス) id: 1ad4b84e65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虎の実況席 | 作成日時:2021年9月15日 0時