ただ、あまい 【 るぅと 】

＃４７ ページ48

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この状態で授業受けるのは無理だと判断して
彼に保健室に連れていかれる。

やっぱり優しいんだよね。


「 せんせー、こいつ具合悪いっ、て、」


突然言葉に詰まった彼にどうしたのかと思えば
先生の代わりに保健室にいたのは癒しのるぅとくんだった

彼に繋がれていた手が勢いよく離されて
思わず手を後ろに隠す。

気まずい。


「 こいつ具合悪いらしいから、よろしく。…無理すんなよ 」


そう言って去っていったけど、胸がモヤモヤして
本当に具合悪くなってきた。

こういう雰囲気にさせてしまってるのが自分なんだと思ったら、苦しい。


「 …手繋いでた、なんで 」


『 それは、勢いでってか、』


手をぎゅっと握られてベットに座らされる。

彼の顔は見れないけど、手は心做しか冷たく感じる。


「 目腫れてる…。泣いてたの？ 」

『 な、泣いてない 』

保冷剤を取り出して私の目に当てる彼の顔は
優しかった。

なんであんな怖がったんだろ。

「 目ゴシゴシしたでしょ。…可愛い顔が台無しですよ 」

私の瞼に触れて 口付けが落とされた。

彼の唇は暖かかった。


「 ころちゃんですか…？泣かせたのは 」


『 私が、勝手に泣いただけ 』


そっか って頭を撫でられると 眠くなってくる。

彼の 向日葵みたいに優しい笑顔が見えて安心する。

大好きなんだよな。


「 わっ、抱きつくなんて積極的ですね 」



『 具合悪いから、ぎゅってして 』



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