ただ、あまい 【 るぅと 】

＃２８ ページ29

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ふんふふーん なんて鼻歌を歌いながら
私をギューッと後ろから抱きしめる。


さっきの雰囲気はどこへやら

私からのキスに満足したのか嬉しそうに鼻歌を歌っています。


「 最近あんまり構って貰えなくて、寂しかったぁ 」


文化祭の準備だったり、お互い校舎が離れてることもあってなかなか会えない期間が続いた。

部活で会うことはあってもお互い別の作業に取り組んでて話すことはあんまりなかったしね。


「 先輩はすぐそこにいるのに、キスもハグもできなくて、死んじゃうところだった 」


かわいい。

胸がずっきゅん って撃たれたよ。


『 ねぇー？後ろからじゃなくて、前からギューして！！ 』

驚いた顔してたけど、すぐに嬉しそうに笑って
前から強く抱きしめてくれた。

彼の胸がドキドキしてるのを感じて
私とおそろいだってニヤニヤしちゃう。


「 大胆だね。…顔みたら我慢できなくなっちゃうから、わざと後ろから抱きしめてたのに、 」


そっと ベットに押し倒されて優しく髪を撫でられる

その ちょっと目を細めて口角を上げる顔が好きで
そっと頬に触れる。


「 積極的なせんぱいもすきだよ 」


『 せんぱいって、呼んじゃやだ 』


胸がきゅってなるから 呼ばないで。

ごめんね っておでこに口付けられたら何も言えない


口にしないの？って言えば 髪の毛をかきあげて
困ったように顔をしかめる。



「 ねぇ、僕にも 理性ってのがあるんだけど 」


ちゅっと唇が触れ合って 彼の首に腕を巻き付ける。

今までの時間を補うように お互いを感じあった。


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