37話 ページ39
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渡されたのは黒いダボッとしたTシャツ
今の自分じゃ1人できるのは難しくて彼に着せてと頼んでみる。
このまま制服で過ごすよりかはマシだろう。
「 んっ…ボタン外すよ? 」
『 どーじょー 』
呂律は回らないし視界はぼやけて見える。
明らかに容態が悪化してきている、明日までに復活は難しいかな。
明日もお昼会う約束したのになぁ。
「 はぁっ、危ねぇ 」
『 んー?ふふぅ、論の匂いするねぇ 』
Tシャツから論の落ち着く匂いがする。
服からもぎゅっと抱きつく彼の体からも香って肺がいっぱいになる。
「 あんま煽ることばっか言うなよな… 」
私の気持ちとは裏腹に辛そうに顔を歪めていて眉間に皺がよる。
何となく ぎゅーっと強く抱き締めると耳元から 言葉にならない声がポロポロと溢れ出す。
「 熱のA見てると気狂いそう。早く治してよ 」
『 がんばるっ、でも看病してくれなきゃやだよぉ? 』
ひとりぼっちだったら寂しくてきっと泣いてた。
隣に居てくれるからこんなに安心できてる。
「 それはするけどさ。…んじゃ、まずゼリー食べよ 」
食べさせてくれるらしい。
存分に甘えさせてくれる、いつもなら想像つかなくて
いっぱいツンツンしちゃうのに…。
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さざんか(プロフ) - 私の予想の斜め上をいきました…笑まさか信号機組とは!!今作品も素敵です…!! (2020年3月28日 2時) (レス) id: dfb928314c (このIDを非表示/違反報告)
おお - これ以上よんだら尊すぎて死ぬ (2020年3月27日 21時) (レス) id: 6b04e95e5a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ☆(プロフ) - やばぁぁぁぁぁぁぁい!!!るぅとくんが身体弱い設定!ありがとうございます!待ってました!(何様)頑張ってください! (2020年3月27日 19時) (レス) id: c11488bac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白兎 | 作成日時:2020年3月27日 19時