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大ちゃんと圭人に口パクで、“お願い”と言うと大ちゃんはベッドに上がり、圭人はセットを持ってベッド横に移動してきた。
俺は、採血するところが光の視界に入らないように盾になる位置に立つ。
「光、怖くないからね〜」
優しい笑顔で声を掛けながら、光の上にまたがって肩を両手で抑えた大ちゃん。
「やっ…」
いくら大ちゃんでも上から抑えられるのは光にとっては恐怖でしかない。
じわじわと目に涙を溜める光を少しでも安心させようと俺も大ちゃんも声を掛け続ける。
その間に圭人が準備を進める。
「ごめんね、腕触るね」
「腕ギュってするの付けるね」
急にやって驚かせないように一つ一つ声に出しながら進める圭人。
「光くん、ちょっと冷たいよ〜」
圭人が片手で手首を抑えながら消毒すると、ほぼ反射的に腕がピクっと動いて同時にポロポロと涙がこぼれる。
「光〜、怖くないよ。お手てグーできるかな」
「んっ…ん」
光の手を上から軽く握ってグーになるように促すと泣きながらも握った光。
俺は、片手はそのまま上から握って、もう片方の手で緊張からかドキドキしている光の胸をさっきと同じように叩く。
準備が完了したところで、圭人が針を構えた。
「ごめんね、チクッてするよ〜」
言い終わるのとほぼ同時に針を刺した圭人。
「いっ…やぁぁぁ」
刺さった瞬間、普段では有り得ないほど泣き叫ぶ光。
手を引っ込めようと力を入れているのが握っていてわかる。
ただ、圭人が手首をしっかり固定しているから動くことは無い。
「痛くない、痛くない。だいじょーぶ」
そんな光を落ち着かせようと宥める。
「光く〜ん、もう一番痛いとこ終わったからね。お手てパーしてごらん」
圭人が力が入りっぱなしの光に、自分の手をパーにして見せた。
優しい笑顔の圭人を見て、光も泣きながらだけどゆっくりと手を開いた｡
「お、出来たね〜。えらい、えらい。もう終わるからね〜」
光を褒めながら、上手く自分のペースにのせる圭人。
血液が容器に溜まると、サッと針を抜いて絆創膏を貼った。
「ほら、もう終わった〜。すごいね。光くん頑張ってくれたからすぐ終わっちゃったよ〜」
「っ…んっ…ん」
褒めちぎる圭人に、涙でぐしゃぐしゃな顔の光も照れ笑い。
俺と大ちゃんは光の身体に巻いていたシーツを取る。
「ごめんね、上に乗って。よく頑張ったね〜」
そう言いながら光の顔を拭いてあげる大ちゃん｡
その間に片づけてくれる圭人にお礼を言った。
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
