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『…A、どうしてお前がその言葉を喋れる』
｢どうして…？生まれつき？｣
｢今の言語について、何か知っているのか｣
『あぁ、当然だろ。だって、今のは……』
Aiが怪訝そうに口を開いたその時、先程まで壊れたように何かを言っていたAIが突如、スリープモードに強制的に入った。しかし、それは数秒。ぱっと、目が空いた次には見知った声、草薙の声が中から聞こえてきた。Aはほっと息をつく。
『OKだ、二人とも。管理システムは乗っ取った。相変わらずAのよく分からない言語のおかげで、AIの内臓システムのセキュリティはすべて解除されていたからな』
｢えへへ、照れる〜｣
『……』
喜ぶAの横、Aiは黙ったまま彼女を観察し続けた。それは明らかにこちらの言語。人間の知り得ないはず言葉、だってそれは…。
考え込むAi等知りもせず、Aと遊作は再び歩き出す。手前のエレベーター。既に一階で待機していたそれに乗り込み、何も言わずにAと遊作は白い手袋を嵌めた。指紋に限らず、自身の痕跡を残さないのは基本中の基本。しっかりと嵌めたそれを確認すると、遊作がエレベーターのボタンを押し、浮遊する感覚が徐々に部屋に近づいている緊迫を知らしめた。エレベーター内は無論無言、到着のベルが大きく鳴り、廊下を歩く時もAは相変わらずの慣れない緊張で冗談すら言えなかった。草薙のナビを耳に入れ、二人は廊下を直進する。数メートル歩いところだろうか、滝、としっかり表札に書いてある名前を見てAは遊作へ目を向けた。
｢ここか｣
｢……ほんとこの緊張にはいつまでたっても慣れないわ。Aiちゃん、ピッキングお願い｣
『任せなさい！』
さっきまで様子が変だったAiだが、考えるのは得意ではないらしい。既に思考を放棄し、Aの言葉に言われるがままに従う。Aiの鍵開けの途中、草薙から危険が迫れば逃げろ、という御達しを貰ったが、遊作もAもそれをすんなり聞くような人間ではない。負けん気の強い二人のことだ、何か収穫をつかむまで帰るつもりはないんだろう、だけどどうか無理はしないでほしい。二人のことを思う草薙の言葉が二人に伝わったのかはわからない、セキュリティロックが解除された音ともに二人は部屋へと足を踏み入れた。
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遊真 - これから主人公がどうなっていくのかが凄く気になります！これからも頑張ってください！ (2019年8月14日 16時) (
レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - しゅりんぷさんの作品、早く読みたいです！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: cfdd277789 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 初めから読んだので、続きが凄く気になります！ (2019年5月24日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
しゅりんぷ(プロフ) - 白哉さん» コメントありがとうございます。ソウルバーナーいいですよね。いつか二人も出せるようにしたいなとは思っております。それまでどうかこの小説とお付き合い願えたら嬉しいです。 (2019年4月1日 1時) (レス) id: a80e55b6ef (このIDを非表示/違反報告)
白哉 - できたら穂村尊とフレイム(ソウルバーナー)を出してほしいです。 (2019年1月20日 17時) (レス) id: 8418d83dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅりんぷ | 作成日時：2017年12月13日 0時
