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今までも数回あったが、こうしてネットの世界の住人の個人情報、住所まで暴く意味。これは…。
｢……リア凸の流れを察知｣
｢察しがいいなA。彼女がハノイのメンバーなら電脳ウイルスの除去プログラムについて知っている可能性が高い。遊作、判断はお前に任せるが…｣
｢ああ。滝響子の自宅に潜入する。Aはどうする｣
真剣な表情の遊作にAはテレビモニターの方へと顔を逸らす。ブルーエンジェルのデュエルも正直なところ気がかりだ。しかし、ブルーエンジェルも大事だが、それ以上に自分の成すべきことはしっかり熟さなきゃ行けないことを彼女も理解している。Aはそれを振り切り、私も行くと一言伝えた。
｢さっきも言ったが、財前葵が気になるならそれでもいい｣
｢いや…私も行く。確かに彼女は気がかりだけど、それと潜入とは話が違う。それを言い訳に仕事をしないつもりはないよ｣
だから大丈夫。Aが自身に言い聞かせるように放った言葉に草薙も遊作もそれ以上の追求はせず、そうかと頷いた。彼女を助けに行くわけでもないというのに、ブルーエンジェルのデュエル観戦がしたい、という理由で残る訳にはいかない。それに私は、どんなに他の人を応援しようと行き着く先は、遊作の所有物なのだら。今回のことに限らず、私はいつか。すべてを切り捨てて遊作だけを選択する術を迫られ、選択する日が来るだろう。それは近からずはなくとも、そう遠くない未来。気持ちを切り替え、Aは席を立った。
｢車動かすんでしょ？遊作、片付け手伝って｣
｢わかった｣
｢草薙さんはエンジンかけてきて！片付け終わったら運転席と繋がってる小窓から知らせるから！あ！あと、助手席に私の代わりに座らせてるヴェルズ・マンドラゴにシートベルトかけて上げてね｣
｢お、おう、了解！｣
『相変わらずの女王様だぜ……』
｢Aiちゃん、何か言った？｣
『いえ、何でも！！』
ゴゴゴゴ、とSEが付きそうな笑顔のAに蔑まれ、身を縮ませるAi。そんなAiなど気にもせず、遊作とAは洗い物を。草薙はエンジンを。
数分たって準備が出来、車が動く。それと同時にAの脳は無意識に、思い出せない何かを考えた。それが何かはわからない、それでもとても複雑な、大事なことを忘れているような感覚。
もやもやとした気持ちにAは、これは潜入の前の不安な気持ちだ、と無理やり自身の心に言い聞かせた。
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遊真 - これから主人公がどうなっていくのかが凄く気になります！これからも頑張ってください！ (2019年8月14日 16時) (
レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - しゅりんぷさんの作品、早く読みたいです！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: cfdd277789 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 初めから読んだので、続きが凄く気になります！ (2019年5月24日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
しゅりんぷ(プロフ) - 白哉さん» コメントありがとうございます。ソウルバーナーいいですよね。いつか二人も出せるようにしたいなとは思っております。それまでどうかこの小説とお付き合い願えたら嬉しいです。 (2019年4月1日 1時) (レス) id: a80e55b6ef (このIDを非表示/違反報告)
白哉 - できたら穂村尊とフレイム(ソウルバーナー)を出してほしいです。 (2019年1月20日 17時) (レス) id: 8418d83dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅりんぷ | 作成日時：2017年12月13日 0時
