【遊戯王VRAINS】空白アルビレオ２【藤木遊作】

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『フハハハ！これが君の進化というなら君のDNAをもらってもいい。私はDNAの研究者…欲しいのは強いデュエリストのDNA！当然、Play makarからも頂きます！』

『それをどうするつもりだ』

『その２つを合成し、より強いDNAに進化させるのです！

そう。私たちが作り上げたあの最高傑作！燕青がそうであるように！！』

その言葉に、その場にいた三人は息を飲んだ。ステージ前は、燕青とは誰だ？と首を傾げ騒然としている。Aは止まりそうになる息を飲み込んで、ステージを見上げた。草薙と遊作、Aiは未だに驚いた顔で動きを止めている。Aは決心して、手を握りしめた。

ドクターゲノムは私の過去を知っている。私の何か重要なものを。

ドクターゲノムは私��たち��と言った、その言葉が表す意味。それはドクターゲノムだけじゃない、自分の体を改造した、実験台として使った人物が他にもいる。自分の記憶はもちろん、復讐相手がほかにいる。遊作や翔一さんの足を引っ張りたい訳じゃない。だけど、ここで行かなきゃ今まで��自分だけ��が追いかけてきたものが掴めない。自分勝手だとはわかってる。

GO鬼塚とドクターゲノムの試合が流れるモニター内では、GO鬼塚が追い詰められながら淡々と決闘が進んでいく。ステージ前の観客はそれに踊らされていて。草薙と遊作はAをチラチラと心配しながらも、画面の中のドクターゲノムとGO鬼塚の試合の口論をしている。Aはゆっくりと深呼吸をして息を整えると、踵を返してキッチンカーに体を向けた。

｢A、行くのか｣

横にいた遊作がAの腕をつかみ、振り向いたAの瞳を見つめる。彼の真っ直ぐな瞳、揺らぎそうになる決意に、Aは意を決して口を開く。

｢遊作、止めるなら…｣

｢止めるつもりは無い。お前が行くなら俺も行く｣

｢なっ…｣

｢ドクターゲノムはきっとあんたのなにかを知ってるに違いない、なら行くしか道はないだろう｣

｢だけど、きっと遊作には関係ない…｣

｢…Aが関係しているんだろ、なら俺にも関係ある｣

｢…？｣

｢……俺の、Aに関係があるなら。俺にもある｣

｢…ねぇ、それ。すごい殺し文句｣

顔を真っ赤にするAに遊作も目を逸らす。出たよ、バカップル。そう言ったAiの茶化した声は耳に届かない。二人を見守る草薙がやれやれと息をついた。

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